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最高峰のワインを生み出す国といえば、フランスです。近年ワイン新興国が数多く登場してきていますが、その全ての生産国がフランスワインを超えることを目標にしているといっても過言ではありません。
そんなワイン大国フランスの中でも、赤ワインの銘醸地と知られているのがボルドー。
今回、そんなボルドー最高峰と称されるメドックの第1級格付けに君臨し続ける、シャトーマルゴーを紹介します。シャトーマルゴーとは一体どんなシャトーなのか、その秘密を知りましょう。
目次
シャトーマルゴーについて知るべきポイントを下記の内容にまとめました。
それぞれ解説していきましょう。
シャトーマルゴーの歴史は、12世紀までに遡ることができます。その昔、「ラ・モット・ド・マルゴー」と呼ばれる農園で、数多くの貴族によって所有されてきた歴史があります。
1570年代にピエール・ド・レストナックが所有者になって以降、ブドウ畑が拡大されブドウ栽培・ワイン生産が中心に行われるようになったのがシャトーマルゴーの始まりです。18世紀初めにシャトーは現在ほどの大きさに拡大され、醸造技術の進化などから長期熟成タイプの偉大なワインを多く生み出すようになります。
ルイ15世の愛人でもあったポンパドゥール夫人がシャトー・ラフィットを宮廷に持ち込んだことをきっかけに、次の愛人であるデュ・バリー夫人がシャトーマルゴーを愛飲したことでも有名です。
当時より高く評価されていたシャトーマルゴー。皇帝ナポレオン3世によって指示された1855年のパリ万国博覧会におけるメドックのワインの格付けで、堂々の第1級に選ばれます。
その後のシャトーマルゴーは一時的に名声を落とすものの、エミール・ペイノーをコンサルタントとして招聘するなどし復活。今もなお新たなボルドーワインの可能性に挑戦し続けています。
シャトーマルゴーの自社畑と醸造のこだわりについて、下記で解説していきます。
一本10万円のシャトーマルゴーのぶどう畑なり pic.twitter.com/fAUsH28Wod
— まさひ (@mno1257) September 7, 2016
シャトーマルゴーの畑は、赤用82ha、白用12haの計94haの自社畑を所有しています。シャトーマルゴーは赤ワインが世界的に有名ですが、じつは品質の高い白ワインも製造しており、ワイン愛好家垂涎の品としても注目されています。
年間生産量は50万本に満たず、グランクリュは毎年平均15万本ほどだと考えられているようです。
作付け割合は、「カベルネ・ソーヴィニヨン7割、メルロー2割、その他プティ・ヴェルドとカベルネ・フラン」などで、カベルネ・ソーヴィニヨンが主体。
土壌は水はけの良い砂利質土壌でありながら石灰質の土壌もあるなど、組成が複雑であるところが特徴になります。
一部ランクロ・ドゥ・マルゴーと呼ばれる最良の畑が存在しており、最良のカベルネ・ソーヴィニヨンが収穫されているようです。
続き。
1、昔からある醸造室
大きな木のタンクです?2、1年目の熟成セラー
今はウイヤージュを頻繁にしなきゃいけないので、蓋はガラスです3、2年目の熟成セラー
これは地下にある熟成室? pic.twitter.com/DpI3zsyu2T— 野田祥子????? (@sachiwines) February 21, 2019
シャトーマルゴーがその名声を維持し続けているのは、質の高いブドウを原料としていることもですが、革新的な醸造スタイルにあります。
選果などは全て畑で行われるためブドウは健全な状態で醸造所へと運ばれます。発酵はフレンチオークで、ブレンドやマロラティック発酵はステンレスタンクを使用。
さらに自社製と他社製のオーク樽を利用するなどの革新的なアプローチにより、ワインに複雑性がもたらされると言われています。
新樽で熟成が行われますが、熟成期間によって熟成庫の位置を変えているところも特徴的。
樽内に入るシャトーマルゴーのワインは温度と湿度が徹底的に管理された地下貯蔵庫にて熟成され、瓶詰めの時を待つのです。
シャトーマルゴーは、ボルドーはもちろん、世界を代表する赤ワインのひとつです。カベルネ・ソーヴィニヨンを主体とするメドック地区の赤ワインは、全体的にパワフルなフルボディタイプであり、シャトーマルゴーも同様に力強いフルボディタイプの赤ワインになります。
その一方で、シャトーマルゴーはメルローのブレンド比率が高いことから丸みがあり、しなやかでシルキーなタンニンが特徴です。
非常に繊細かつ芳醇であり、女性的な印象を与える優美さを兼ね備えています。上記でもお伝えしているように、これらの特徴からシャトーマルゴーは「ワインの女王」と称されているのです。
シャトーマルゴーについて知っておきたいユニークな豆知識を下記にまとめました。
それぞれ解説します。
シャトーマルゴーをはじめ、ワインには当たり年が存在します。ワインは毎年収穫されたブドウから造られるお酒で、収穫年はヴィンテージといった表現で年代がラベルに記載されます。
例えば、1998年に収穫されたブドウから造られたワインは、「1998年ヴィンテージ」と表記される流れです。(収穫年のないブレンドワインなどはノンヴィンテージと呼ばれる)
ワインの原料となるブドウはその年の天候に強く影響されるため、ワイン業界ではブドウの出来栄えが良い収穫年は当たり年、悪い年は不作の年などと表現します。
当たり年は国や同じ国でも生産地によって変わりますが、シャトーマルゴーの当たり年はボルドーの当たり年になります。
シャトーマルゴーの当たり年と言われているヴィンテージを下記にまとめました。
これらの中でもとくに2009年や2015年は評価が高く、現在もなお高値で取引されています。
シャトーマルゴーのような高級ワインは20年以上の熟成が可能と言われているため、当たり年のワインはまだまだ高値を更新していく可能性があるのです。
クイズ5: シャトー・マルゴーをこよなく愛し、娘に「マーゴ」という名前をつけた、アメリカの文豪は? -> ヘミングウェイ #WINANCIAL
— Makiko Ishihara (@makiko8) May 9, 2010
シャトーマルゴーには、さまざまな逸話があることでも知られています。例えば、イギリスの初代大統領であるロバート・ウォルポールはシャトーマルゴーが大のお気に入りであったことから、3ヶ月毎に4樽購入していたといった逸話があるほどです。
また、アメリカ大統領トーマス・ジェファーソンはメドック格付けが登場する前の個人的な格付けでシャトーマルゴーを第1級と称していたとも言われています。
さらに1855年のパリ万博で開催されたテイスティングでは、20点評価で満点の20点を獲得。満点を獲得したのはシャトーマルゴーだけだったことからも、当時より素晴らしい存在であったことがわかります。
ちなみに、シャトーマルゴーの逸話の中で最も有名なのは作家のアーネスト・ヘミングウェイの話です。ヘミングウェイはシャトーマルゴーを愛しており、孫娘に「マーゴ(マルゴーの英語読み)」の名を贈ったという話はあまりにも有名です。
人の一生をも左右する存在となったシャトーは、シャトーマルゴーしかあり得ません。
シャトーマルゴーは日本でも大人気の銘柄です。格付け第1級シャトーといった存在や世界的に名声が高かったなど、味わいやブランド価値も人気の理由ですが火付け役は意外なところにあります。
それが、1995年に日本経済新聞で掲載された渡辺淳一氏の「失楽園」です。
小説自体も人気が高かったものの、1997年に公開された映画「失楽園」が大きく関係しています。
役所広司氏と黒木瞳氏が主演となったこの映画は不倫を題材としたもので、当時としては非常にセンセーショナルな内容として受けいられます。
そして、この映画のラストで死を目前とした二人が口にしたのが、シャトーマルゴーでした。映画自体が大ヒットとなった上に、最も重要なシーンで登場したワインということでシャトーマルゴーが一躍日本で注目されるようになったのです。
ボルドーのメドック地区は赤ワインで有名な産地です。格付けの対象は全て赤ワインであり、白ワインも生産されていますが赤ワインと比較するとかなり少ないのが実情です。
シャトーマルゴーも赤ワインが偉大な存在として扱われていますが、じつは白ワインも絶大な人気を誇ります。
シャトーマルゴーは赤ワイン用のブドウ畑だけでなく、白ワイン用のブドウ畑を12ヘクタールほど所有しており、そこではソーヴィニヨン・ブランが栽培されています。
シャトーマルゴーの白ワインは「パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴー」と呼ばれる銘柄で、ブレンドが主体であるボルドーでは異例のソーヴィニヨン・ブラン100%で造られる白です。
収穫されたブドウの30%ほどしか使用しないといった徹底した厳選ぶりと、こだわりの醸造。時にはアルコール度数が15%を超えると言われているほど、濃密で力強い白ワインとなっています。赤ワインが、「ボルドーの女王」と称されている一方で、「パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴー」は間違いなくボルドー白の王といった存在感ではないでしょうか。
シャトーマルゴーは、ヴィンテージによって味わいが変わります。どのヴィンテージのシャトーマルゴーを選ぶかも、ワインを楽しむ上での醍醐味と言えるでしょう。
ここからは、おすすめのシャトーマルゴーを紹介していきます。気になるヴィンテージや銘柄がある方はぜひチェックしてみてください。
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リンクサスでワインを高価買取するためのコツを下記にまとめました。
ワインは保存状態によって飲み頃が早く過ぎてしまったり、品質が劣化してしまう恐れがあります。中でもシャトーマルゴーをはじめとした高級ワインは大変デリケートですので、保存状態に注意いただけますようお願いいたします。
また、シャトーマルゴーなどのワインには当たり年と呼ばれる良作ヴィンテージがあり、それらのワインは高額査定に繋がります。
それらに加えて付属品の有無や複数本まとめてお売りいただくこと、ボトルやラベルの汚れをキレイにして査定にお出しいただくだけでも査定額が左右いたします。
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「ワインの女王」、そしてワインの宝石とも称されるシャトーマルゴー。全世界のワイン愛好家垂涎の存在である同シャトーは、今もなおフランス最高峰のワインを生み出し続けている伝説です。
シャトーマルゴーを飲んでみたいといった方は、ぜひ本記事で紹介したエピソードも併せて極上の味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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