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アイリッシュウイスキーは、アイルランド共和国ならびに北アイルランドで造られるウイスキーのことです。スコットランド・アメリカ・カナダ・日本で造られるウイスキーとともに、「世界5大ウイスキー」の一つに数えられているウイスキーであり、世界中にファンが存在します。
アイリッシュウイスキーはウイスキーの中でも非常に歴史が長く、アイルランドはスコットランドとともにウイスキーの発祥の地だと考えられています。そこから現代に至るまで、コツコツと人気を集めてきました。
アイリッシュウイスキーは穀物由来の豊かな香りを持ちながらも、味わいは非常に軽やかですっきりとしているのが特徴です。そのため初心者でも飲みやすく、「万人受け」しやすいです。
- ・穀物類を原料とする
- ・麦芽の酵素にて糖化、酵母の働きで発酵させる
- ・蒸留液はアルコール度数94.8%以下に抑える
- ・木樽で3年以上熟成させる
- ・アイルランド、もしくは北アイルランドの倉庫にて熟成を行う
上記の細かな条件をクリアしたものしか、「アイリッシュウイスキー」を名乗ることができません。このように細かく定義が決められることにより、アイリッシュウイスキーは高い水準の品質が保たれています。
なお上記の定義のほか、アイリッシュウイスキーは大きなポットスチル(単式蒸留器)で3回の蒸留が行われていたり、他のウイスキーと違い原料をピート(泥炭)で燻製していないなどの特徴もあります。これらの製法により、雑味が少なく穏やかで滑らかな味わいをしているのが、アイリッシュウイスキーの特徴だと言えます。
アイリッシュウイスキーはウイスキーの中でも非常に古くから存在していたことがわかっています。明確な始まりについては記されていませんが、なんと12世紀ごろにはすでにウイスキーの原型となる蒸留酒がすでにアイルランドで造られていたと言われています。アイルランドはスコットランドと並び、ウイスキーの発祥地という説もあるほどです。
アイリッシュウイスキーが全盛期を迎えるのは、18世紀の中頃です。この頃には、アイルランド全域に何百というウイスキーの蒸留所が存在していたことがわかっています。生産量も非常に多く、当時はスコッチウイスキーをも凌駕し、なんと世界のウイスキー市場の60%以上をアイリッシュウイスキーが占めていました。特にアイルランドの首都であるダブリンでは、「トーマス・ストリート蒸留所」を筆頭に有名な蒸留所がいくつも建てられていきました。
一気に希少となってしまったアイルランドのウイスキーですが、決して味わいや品質そのものが劣化してしまった訳ではありません。むしろブッシュミルズ蒸留所とミドルトン蒸留所の2箇所は、閉鎖してしまった蒸留所から引き継いだ銘柄を含め、アイリッシュウイスキーの伝統を守り続けて行きました。
そして20世紀後半になると、一度閉鎖に追い込まれた蒸留所が復活し、また新たな蒸留所も増えて行きました。アイリッシュウイスキーの復活はウイスキー愛好家達にとって非常に良い知らせとなり、現在ではアイリッシュウイスキーの生産量も順調に回復してきています。
モルトとは大麦などの麦芽のことを指します。モルトウイスキーは、モルトを原料とし、単式蒸留器で3回もしくは2回蒸留して造られるウイスキーのことです。アイリッシュウイスキーの中でもメジャーな扱いで、多くの蒸留所で造られているのがこのモルトウイスキーとなります。
グレーンウイスキーはとうもろこしなどを原料とし、連続式蒸留器を用いて造ったウイスキーです。モルトに比べ個性が出にくく、穏やかでさっぱりとした味に仕上がるのが特徴です。
スコッチなどには存在しない、アイルランド独自の製法のウイスキーです。モルトと未発芽の麦芽を原料とし、単式蒸留器で3回蒸留しているのが特徴です。
ポットスチルウイスキーまたはモルトウイスキーに、グレーンウイスキーをヴァッティングさせたタイプのウイスキーです。複数の原酒を絶妙なバランスで混ぜ合わせることで、単一モルトよりもバランスがよく飲みやすい味わいに仕上がります。
アイリッシュウイスキーは、しばしばスコッチウイスキーと比較されます。スコッチウイスキーはスコットランドで造られるウイスキーのことで、現在世界で大きなシェアを誇るウイスキーでもあります。
アイリッシュウイスキーとスコッチの違いにはさまざまなものがありますが、いちばんの特徴的な違いはピートの有無です。スコッチはピート(泥炭)を焚いて造るため独特のスモーキーさがありますが、アイリッシュウイスキーは基本的にピートを炊かないのでスモーキーさはありません。そのためスッキリした味わいのものが多く、ウイスキーの強烈な香りが苦手という方でも飲みやすいです。
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アイリッシュウイスキーの人気が再燃した理由の一つにアイリッシュコーヒーの存在があります。アイリッシュコーヒーはアイルランド発祥のホットカクテルであり、アイリッシュウイスキーをベースにコーヒーや砂糖・クリームを加えて作られます。
軽い飲み口のアイリッシュウイスキーだからこそ、コーヒーの香りを邪魔せずにバランスよく仕上がります。普段ウイスキーを飲まないという方でも、「アイリッシュ・コーヒー」なら飲めると感じる方が多いようです。
近場の喫茶店にアイリッシュコーヒーがあったので初めて飲む。クリームの甘さとコーヒーの苦味にほんのりお酒の味が残る。美味しい pic.twitter.com/AoXWkUv5tH
— Horseman (@horseandhattock) September 21, 2021
アイリッシュウイスキーはクセが少ないため、色々な飲み方ができるのがメリットと言えるでしょう。基本のストレートやロックはもちろん、強いウイスキー感が苦手な方には炭酸と合わせる「ハイボール」や、氷入りのグラスに注いで作る「オン・ザ・ロック」での飲み方がおすすめです。
そのほか上記で紹介した「アイリッシュコーヒー」の材料としたり、バニラアイスと組み合わせて楽しむという方法もあります。ウイスキーにマンネリを感じてきた方には、アイリッシュウイスキーを使った独自の楽しみ方をおすすめします。
二次会はとあるバーで。
僕はアイリッシュウイスキーのジェムソンをハイボールで。 pic.twitter.com/o7cW40cpq3— TNT (@NoTsuruga) June 5, 2021
ここまでアイリッシュウイスキーの人気銘柄を紹介しました。アイリッシュウイスキーは蒸留所数が少なくスコッチやバーボンに比べ銘柄数は少ないですが、その一方で流通している銘柄は比較的それも人気が高いことが特徴として挙げられます。
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アイリッシュウイスキーは、かつて歴史のなかで大きな人気を集めてきたウイスキーです。一度は蒸留所数が激減してしまったものの、近年蒸留所が再度増えており復活の兆しを見せています。
アイリッシュウイスキーはこれから価値が高まる可能性があるため、ウイスキー好きの方はぜひ注目しておきましょう。買取査定でも高い値段がつく可能性があるため、価値が気になる方はぜひ査定依頼してみましょう。
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