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皆さんは焼酎と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?きっと芋焼酎や麦焼酎、米焼酎が定番に思いつくのではないでしょうか。
ですが焼酎には、これら3種類以外のものも存在しています。「黒糖焼酎」もそのひとつで、糖を原料に作られるというユニークな焼酎になります。
この記事では、黒糖焼酎の特徴や作られるエリアについて解説します。記事の中ではおすすめの黒糖焼酎銘柄も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
黒糖焼酎は、名前の通り黒糖を原料にして作られる焼酎です。サトウキビを加工して得られる黒糖、いわゆる“純黒砂糖”と米麹が原料となります。
黒糖はサトウキビの搾り汁を煮詰めて固めることで作られます。焼酎作りでは、まず米麹を一次原料とし仕込みをした後、黒糖と酵母を加えてアルコール発酵させるという工程がとられます。発酵でできたもろみを単式蒸留器で蒸留し、場合によっては熟成なども加えながら焼酎が作られていきます。
黒糖と聞くと非常に甘いニュアンスのお酒を想像するかもしれませんが、実はそうではありません。上記でも説明した通り、糖分は後から加えられているのではなく、蒸留酒を作る原料として使われています。そのため黒糖焼酎の味わいはすっきりしていて、どちらかというと辛口のニュアンスです。辛口の中に、黒糖由来の甘味がほんのりと漂います。
焼酎の原料には芋や麦、米が選ばれることが多く、原料の違いで味や香りのニュアンスが変わります。例えば芋焼酎なら、芋由来のクセのある香りやガツンとした味わいが個性となっています。黒糖を使った黒糖焼酎は、個性強めの芋焼酎に対し焼酎臭さが少なく飲みやすいです。レアな焼酎ではありますが、実は初心者の方にもおすすめできる香りと味わいをしています。
黒糖焼酎は鹿児島県の奄美群島にて作られています。むしろ奄美群島でしか作られておらず、「奄美黒糖焼酎」とも呼ばれています。奄美群島にしか製造が認められておらず、“特産品”になっています。
奄美群島とは、鹿児島県よりもさらに南の500キロメートル付近に浮かぶ島々のことを指します。無人島を含むと大量の島があり、有人島には奄美大島や喜界島、徳之島、与論島、沖永良部島などがあります。
奄美群島は南の島ということもあり、気候や風土が本土とは異なり、独自の文化が発達しているのが特徴です。焼酎技術に関しては、16世紀の中期ごろに伝来していたという説があります。南国の風土ですくすくと育つサトウキビを原料に生み出されたのが黒糖焼酎で、時代の移り変わりとともに技術も発展していきました。
ちなみに黒糖焼酎が奄美群島でしか製造が認められていないのには、日本の「酒税法」が関係しています。第二次世界大戦の後、奄美群島はアメリカ政府の統治下に置かれていたのですが、1953年には日本に返還されることとなります。しかし日本の酒税法では、当時焼酎の原料に糖を使うことは認められていませんでした。またこの頃に作られていた黒糖焼酎は麹が使われていなかったため、奄美群島の黒糖焼酎は、焼酎ではなくスピリッツに分類されてしまうことになったのです。
ただしスピリッツは焼酎に比べ税率が高く、製造者には大きな負担がかかってしまいます。このことを考慮し、奄美群島では特例として黒糖焼酎の製造が認められるようになります。奄美群島の管轄内で製造すること、さらに製造過程で麹を使うことを条件に、“焼酎”として分類されることが決定します。こうした歴史的な背景があるため、黒糖焼酎は奄美群島でしか作られていないのです。
黒糖焼酎と同じようにサトウキビを原料にしているのが「ラム酒」です。カクテルベースにも使われることが多いので、名前を聞いたことがあるという方も多いかと思います。ラム酒はカリブ諸島をメインに作られているお酒で、いわゆるスピリッツに該当します。原料が同じであるため、黒糖焼酎は和製ラムと呼ばれることもあるほどです。
しかしラム酒は黒糖をそのまま自然発酵させているのに対し、黒糖焼酎は米麹を使うという特徴があります。これは焼酎ならではの個性で、ラム酒との大きな違いになります。またラム酒はバニラなどを加え甘く香りづけを行っていますが、黒糖焼酎では水以外のものが加えられていません。そのため黒糖焼酎はラム酒よりも甘いニュアンスが少なく、さっぱりとした口当たりをしています。
黒糖焼酎は焼酎ファンの中でも評価が高く人気を集めています。なぜ黒糖焼酎が人気なのか、その理由に触れていきましょう。
何度も述べているように、黒糖焼酎は後から糖を加えているわけではありません。それでも黒糖焼酎には、原料由来の甘みが確かに感じられます。蒸留されているため糖分は含まれないですが、サトウキビがもたらすほんのりと甘い香りが影響し、口に含んでも甘さを感じやすいのです。
黒糖焼酎は麦焼酎に近いさっぱりとした口当たりでありながら、香りはしっかりと甘くカラメルのようなニュアンスを感じられます。これまでクセの強い焼酎を苦手と感じていた方も、ぜひ挑戦してほしいです。
さっぱり具合と甘さ具合のバランスに優れた黒糖焼酎は、さまざまな飲み方で楽しむことができます。味わいが好きならストレートやロックで飲むのもよし、食中酒にするなら水やソーダで割るのがおすすめです。さらにフルーツを入れて、南国感を楽しみながら飲むというアレンジもできます。強いアルコール感が苦手な方は、フルーツジュースやジンジャエールなどで割って飲むのもアリです。
黒糖焼酎にはさまざまなボトルがあります。どれを選んでいいかわからないという方に向けて、選び方のポイントをお伝えします。
黒糖焼酎で注目したいのは「麹の種類」と「蒸留方式」、「アルコール度数」です。それぞれひとつずつ解説していきます。
私が黒糖焼酎を好きになったストーリーをご紹介
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また、麹の種類も、白麹、黄麹、黒麹とありますが、白→黄→黒になるに従って、素材の個性を吸収しやすくなるので、白麹は飲みやすく、黒麹はより素材の個性が出やすくなります。 pic.twitter.com/ykSmvOwni6— イノウエ☆黒糖焼酎アンバサダー×マーケター修行中 (@shochu0113) October 6, 2022
黒糖焼酎で使われる麹には、「黒麹」「白麹」「黄麹」の3つがあります。麹の種類で黒糖焼酎の香りや味わいが大きく変わってきます。使用している麹を公表している銘柄も多いので、ぜひチェックしてみましょう。
黒糖焼酎の蒸留方式には、常圧蒸留と減圧蒸留があります。こちらも味わいにダイレクトに影響するのでぜひチェックしてみましょう。どちらが優れているということはないので、味の好みで選んでしまってOKです。濃い味がお好みなら常圧蒸留、すっきり味派なら減圧蒸留のものがおすすめです。
黒糖焼酎は、アルコール度数25〜30%のものが多めです。芋焼酎や麦焼酎などは20〜25%が一般的なので、比較するとやや高く感じられるかもしれません。特に黒糖焼酎にはアルコール度数30%のボトルが多くあります。ボトル選びの際はアルコール度数にもぜひ注目してみましょう。
れんとは奄美大島開運酒造の作る焼酎で、全国区での人気があります。“ゆるやか”という意味の音楽用語に由来していて、実際に貯蔵タンクにクラシックを聞かせて熟成させているという銘柄です。
白麹を使い減圧蒸留で作られるその味は、黒糖焼酎の中でもやさしく爽やかです。軽快で飲みやすく、初心者の方にもおすすめできる1本です。
朝日30度は、喜界島に存在する最古の蔵である朝日酒造が創業から作り続けている焼酎です。伝統的な常圧蒸留の製法を用いて作られる焼酎は、喜界島のミネラル豊富な水がもたらすキレ味とコクが印象的です。
飲み飽きしにくい酒質で、毎日の晩酌に黒糖焼酎を選びたいという方にもぴったりです。
里の曙ゴールドは、減圧蒸留と常圧蒸留のブレンドで作られる黒糖焼酎です。別々の樫樽で熟成させたのちブレンドされており、バランスに優れた味わいをしています。
東京ウイスキー&スピリッツコンペティションで最高金賞を受賞したことのある実力派で、国内だけでなく世界からも注目されています。
加那は伝統的な亀壺仕込みで作られる焼酎です。蒸留後にタンク内で1年、さらに樫樽でも1年ほど熟成させてから出荷されるという熟成タイプの黒糖焼酎です。深い旨味が印象的で、濃い味の料理と相性が抜群です。
また熟成を経ているためほんのりとゴールドに色づいており、見た目にも高級感を感じられます。
喜界島は「くろちゅう」の愛称で親しまれる銘柄です。製造元である喜界島酒造は、常圧蒸留での焼酎作りにこだわりを持っています。黒糖焼酎の風味、味、香りを重視していて、旨味とコクが豊かです。口当たりは柔らかいので飲みやすく、ロックやストレートのほかお湯割にもおすすめです。
喜界島の黒糖焼酎の中では、朝日とともに2大人気を誇ります。
高倉は奄美大島で作られる黒糖焼酎で、奄美大島産の黒糖を原料に使用、さらに名水「じょうごの水」を使うという地元産にこだわりを持って作られているのが特徴です。原酒は3年以上熟成されたのちに追熟もされているため、色合いが豊かでフルーティーなコクもあります。
龍宮は富田酒造場で作られる黒糖焼酎です。富田酒造場は、黒糖焼酎を作る蔵の中でも規模が小さく、手作業で作られるので生産量が少ないです。
亀壺仕込みの伝統的な焼酎で、黒麹を使って作られているのが特徴です。キレ味があり、飲みごたえ抜群な1本です。
島のナポレオンは徳之島のミネラル豊富な天然水を使って仕込まれる黒糖焼酎です。減圧焼酎の焼酎で、黒糖焼酎らしい甘味がありつつもスッキリとした口当たりです。さらりとした軽さがあるので、割って飲むのにもおすすめです。紙パック商品もありコスパにも優れています。
町田酒造 住の江 三十年貯蔵
一日の終わりをしんみりと締めくくりたい時に‥甘さ控え目、まったり過ごせるね pic.twitter.com/PqwKku6M9M— takuya noda (@takuPT) February 26, 2023
住の江 三十年貯蔵は名前の通り30年の貯蔵を経て出荷される焼酎です。希少な焼酎で、1年に1,000本など数量限定でのリリースとなります。
アルコール度数が37%と高く、飲み応え抜群です。オリジナルの瓶デザインも相まって、ギフトなどに選ばれている人気の1本です。
黒糖焼酎は奄美群島でしか作られていないため、全体的に希少なボトルが多いです。中には数量限定でしかリリースされていないものも存在していて、マニアからの高い評価を集めています。そんな黒糖焼酎は、お酒買取の対象にもなります。賞味期限がなく半永久的に日持ちする黒糖焼酎は、未開封であれば値段がつくことが多いです。
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今回は黒糖焼酎について紹介しましたが、いかがでしたか?黒糖焼酎は甘味がありながら、芋焼酎などに比べスッキリした味わいで飲みやすいものが多いです。
なお黒糖焼酎の中にも、麹の違いや蒸留方法の違いでさまざまな味わいのボトルが存在しています。興味がある方はぜひ飲み比べてみてください。
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