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「どぶろくってどんなお酒なの?」
「にごり酒やマッコリとの違いは?」
今回はこのような疑問にお答えしていきます。
どぶろくは日本酒に近いお酒ですが、実は一般的な清酒とは異なる分類のお酒で、明確な違いがあります。とろみがあり甘味があるのが特徴で、見た目以上に飲みやすいお酒でもあります。
記事の中ではどぶろくのおすすめボトルも紹介しているので、どぶろくが気になるという方はぜひ参考にご覧ください。
目次
どぶろくは日本で古くから作られている伝統的なお酒の一つです。白く濁っているのが特徴で、濁酒(だくしゅ)や濁醪(だくろう)とも呼ばれることもあります。だくろうという読み方が徐々に訛り、どぶろくと呼ばれるようになったとも言われています。
どぶろくはいわゆるお米から作られるお酒で、原料や発酵の過程は日本酒(清酒)と似ています。ただし清酒はお米を発酵させアルコールにしたのち絞って濾過しているのに対し、どぶろくは濾されていないのが特徴です。
濾されていないため未発酵のお米から来る澱粉や糖分が残っており、甘くとろみがあるのが「どぶろく」の個性といえます。お米のつぶつぶとした食感も残っており、濃厚でどっしりとした飲みごたえがあります。
酒税法上でも透き通った透明な日本酒は「清酒」にカテゴライズされるのに対し、どぶろくは「その他の醸造酒」とはっきり区別されています。
どぶろくのアルコール度数は、基本的に日本酒に近いです。一般的な製法で作ったどぶろくのアルコール度数は14〜17%程度となっています。どぶろくは甘みがあり飲みやすいですが、度数で見ると比較的高めである点に注意しておきましょう。
なお近年発売されているどぶろくの中には、アルコール度数10%未満など低アルコールで飲みやすい商品も多く存在しています。商品によってアルコール度数が大きく異なるので、お求めの際はよくチェックしておきましょう。
どぶろくは甘くて美味しいというだけでなく、栄養素がたっぷりで健康に良いとも言われています。どぶろくが愛される理由や期待できる効果には以下のようなものが挙げられています。
どぶろくは濾されていないお酒のため、お米や米麹の栄養がそのまま残されています。この中にはコウジ酸やアミノ酸といった栄養素がたっぷりと含まれており、これが美肌に良いとされています。
コウジ酸は美白成分であり、シミの原因となるメラニン色素の生成を抑えてくれます。どぶろくを飲むことで、美白への対策ができるでしょう。またアミノ酸には、肌や髪の健康を整えてくれる効果が期待できます。疲労軽減や快眠サポートの面でも役立ってくれるでしょう。
どぶろくの酒粕には「レジスタントプロテイン」という成分が含まれています。この成分は食事の脂質を包み込み、吸収させにくくする効果があると言われています。脂っこい食事も、どぶろくと共に楽しむことでヘルシーに食べることができるでしょう。
どぶろくには酵素がそのまま含まれています。瓶詰めされ商品として出荷された後も、この酵素は生きたままとなっています。
酵素を含むドリンクやサプリメントが流行していますが、酵素には消化や吸収を助ける効果が期待できると言われています。腸内環境を整えてくれ、疲労を軽減したり肌トラブルが発生したりするのも防いでくれます。サプリメントよりも生きたままの酵素を摂取できるのが嬉しいところです。体質改善を目指したい方にも、どぶろくは非常に向いていると言えるでしょう。
お酒の種類
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特徴
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どぶろく |
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にごり酒 |
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マッコリ |
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甘酒 |
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どぶろくに似ている飲み物にはにごり酒・マッコリ・甘酒などがあります。しかし白く濁った見た目は似ているものの、実は製法や原料などにはっきりとした違いがあり、異なる飲み物として分類されています。
ここからは、それぞれの飲み物とどぶろくの違いについて触れていきます。
にごり酒は白く濁った日本酒のことを指します。透明の日本酒に比べ目のあらい布などで醪が絞られているため、澱が残っており白く濁っています。味わいにもコクがあり、お米の旨みや香りをしっかりと堪能することができます。
米・米麹を発酵させるという工程はどぶろくと同じですが、どぶろくは全く濾さないのに対し、にごり酒は粗めに濾されているという違いがあります。全く濾されていないどぶろくに比べ、にごり酒はまろやかでお米のつぶつぶ感もそこまでありません。酒税法上でもにごり酒は「清酒」に含まれています。
マッコリは韓国の伝統飲料です。日本のどぶろくに似たような作り方がなされていますが、日本では米・米麹のみが原料となっているのに対し韓国のマッコリはサツマイモやトウモロコシなども原料となる場合があります。
異なる原料から作られるマッコリは、どぶろくよりも酸味が強めでシュワシュワ感も強めに感じられます。そしてどぶろく・にごり酒が冷や・燗酒どちらでも飲まれているのに対し、マッコリはあくまでも冷やして飲むのが定番とされています。
ちなみにマッコリはアルコール度数も6〜8%と控え目です。そのため若い女性からの人気が高めです。
甘酒は米や米麹から作られますが、酵母によるアルコール発酵が行われません。そのためお酒ではなく、あくまでもノンアルコール飲料になります。お米・米麹に水を加え、50〜60度前後の温度帯で10時間程度置いておくと出来上がります。米麹の甘酒はお子様なども飲むことができます。
また米麹による甘酒以外にも、酒粕を使って作られるタイプの甘酒も存在しています。こちらは酒粕を水で溶かし、糖分調整をして作られます。この場合は酒粕のアルコールが微量に含まれることもありますが、それでもほとんどの場合で1%未満であり、酒税法上では酒類となりません。
どぶろくは古くから一般家庭向けのお酒として親しまれてきました。元々は稲作文化が盛んであったことからどぶろくが作られるようになったため、庶民でも親しめるお酒としてどぶろくは発展してきていました。かつては自分でどぶろくを作るという方も多く、いわゆる自家製どぶろくが流行していた時代もありました。
しかし現在の酒税法では、一般家庭でどぶろくを作ることは禁止されているので注意です。お酒の製造には免許が必要であり、自家醸造酒は明治時代から製造そのものがNGとなっています。例え家庭用であったとしても、作ることはできません。
なおどぶろくの醸造には、一部「どぶろく特区」と許可されているエリアがあります。しかしこのエリア内であっても、誰でも作れるというわけではなく製造には特別な免許や許可を受ける必要があるので覚えておきましょう。
どぶろくを手軽に楽しみたいという方は、違法な自家製どぶろくに手を出すのではなく、きちんと酒造が手掛けるどぶろく製品を楽しむようにしてください。「どぶろくを楽しみたい」「飲んでみたい」という方に向けておすすめのどぶろく商品を紹介していきます。
稲とアガペは秋田県の蔵元です。どぶろく商品をいくつか展開しており、こちらはビール作りに使用されるホップを副原料に採用しているのがポイントとなります。
ホップのおかげでほんのり色づいた印象になり、味わいにも南国フルーツのような甘味が生まれています。おしゃれなボトルで、かつてのどぶろくのイメージを払拭してくれるような現代的な仕上がりになっています。
平和酒造は日本酒銘柄「紀土」を手掛ける蔵元です。この酒造もどぶろく商品をいくつか展開していますが、最もスタンダードなのがこちらの「平和どぶろく 壱ノ濁」となります。和歌山県産のにこまるを原料米としており、炊き立てのお米のような落ち着いた甘味が堪能できます。甘味の中に適度なガス感もあり、全体的なバランスに優れています。
天狗のどぶろくは小山本家酒造による銘柄です。埼玉で作られており、コスパの良いどぶろくとして人気を集めています。720mlで1,000円未満で購入が可能、このほか1,800mlボトルの展開もあるためどぶろく好きの方は必見です。
山口酒造場にて作られる鶯印のどぶろくは、古式製法でほぼ手作りにて作られる味わい深いどぶろくです。甘酸っぱく爽やかな飲み心地で、このまま飲むのはもちろんビールやジュースで割って飲むこともできます。
どぶろくの中ではサラリとした口当たりなので、初心者の方にもおすすめしやすいです。
黒松仙醸のどぶろくは2012年より発売がスタートしています。アルコール度数が6%と控え目であり、軽快で飲みやすい味のため親しみやすいです。よく冷やしてロックで飲むと、さらにおいしさを感じられます。
なお黒松仙醸のどぶろくにはスタンダードタイプのほか、「どぶとゆず」「どぶといちご」「どぶとパイン」といったフレーバータイプの商品もあり、そちらもおすすめです。
岩手県遠野市の「民宿とおの」によるどぶろく商品です。きもと造りによる柔らかな酸味が特徴で、フレッシュで清々しい味わいをしています。
適度な乳製品感もある生のどぶろくは、美容や健康面を気にされる方にもおすすめしたい1本となっています。冷やして飲む他、ぬる燗もおすすめです。
天領のどぶろくは、香り高く飲みごたえ抜群です。お米の甘味を感じられる甘口酒で、本格仕様でありながらアルコール度数が9〜10%と抑えられているため飲みやすいです。飛騨のお土産としても選ばれています。
愛知県・中埜酒造の人気銘柄「国盛」のどぶろくです。愛知県産米を100%使用した純米造りで、とろっとした口当たりに酸味を堪能できる濃厚味の王道のどぶろくです。
国盛の日本酒やにごり酒との飲み比べもおすすめです。
どぶろくは冷やして飲むほか、燗酒にしたり割ってみたりとアレンジしながら楽しめるのも魅力です。どぶろくのおすすめの飲み方を紹介するのでぜひお試しください。
どぶろくロック pic.twitter.com/3EdZZ0r05a
— masahiro (@4947mk2) August 4, 2018
どぶろくはお米のうまさとフレッシュな発泡感を感じられるお酒です。まずは冷やして飲むことで、魅力を堪能しやすくなるでしょう。冷蔵庫で保管しておき、飲む際になったらそのままグラスに注げばOKです。
また単純に冷やすだけでなく、氷を浮かべてロックで飲むのも良いでしょう。ロックにすることで氷と醪が混ざり合い、すっきりとした口当たりになります。
燗酒マスター太田教授からのオススメシリーズ。ついに最終章。自分では絶対に選ばないであろう「どぶろく」。を燗にして。未知の世界を楽しませていただきます。(^。^) #燗酒 pic.twitter.com/OMDDsFMAjx
— 遠藤直人♨️鈴の宿 登府屋旅館 (@Naaot) December 3, 2017
どぶろくは燗につけるとまろやかな印象になります。酸味が薄れキレ味も増し、穀物由来の味がより一層堪能できるようになります。
どぶろくをお燗にする場合は温めすぎず、ぬる燗程度にするのがおすすめです。じんわりと温めたどぶろくを飲むことで、身体がポカポカと温まっていくのを感じられるでしょう。
すてきなモチェカクを見たのでうちでもひさびさに???
パイナップルジュース+どぶろく+パルフェタムール+ウォッカ+炭酸 pic.twitter.com/kbFSVLUSj6— mura? (@nochimma) October 18, 2021
どぶろくはリキュールとしてカクテルベースに使うのもありです。難しいわり方をしなくとも、ジュースや炭酸水で割るだけで美味しく変身してくれます。例えば牛乳やカルピスなどの乳製品で割ったり、オレンジジュースなどで割ったりと好みの組み合わせを探してみましょう。
またコーラやビールで割って刺激的なドリンクにするのもありです。
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どぶろくは濾さずに作られたお米のお酒で、とろみと甘みを感じられるのが魅力です。古くから作られている伝統のお酒ですが美容効果なども期待できるため、現代の社会にもマッチするお酒と言えるのではないでしょうか。
今まで古そうなお酒、どぶろくは飲みにくそうと思っていた方も、ぜひこれを機にチャレンジしてみてください。
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