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リッチで上品なお酒と聞いて、どのようなアルコールを思い浮かべますか?高級ワイン、ウイスキー・・・いいえ、日本酒だって負けていません。
エレガントな味わいを持つ日本酒として注目を集める「醸し人九平次」は、白ワインを思わせるような風貌と独特の酸味が魅力のお酒です。フランス・パリの三つ星レストランで採用されるほど、海外から熱い支持を得ている銘柄として知られています。
この記事では日本酒界の革命児的存在である「醸し人九平次」について、特徴や種類を解説していきます。
目次
◆ ビンテージ2022スタート・その2 ◆
岡山県は赤磐より
本年のビンテージの雄町米の苗の様子
いよいよ田植えに向けての準備ですhttps://t.co/b8K41IIOPd#kuheiji #sake #九平次 #醸し人九平次 #日本酒 #純米大吟醸 #雄町 #清酒 #田圃 #稲作 #久野九平治本店 #協田 #田植え pic.twitter.com/p83Kfik9eE— KUHEIJI公式アカウント (@KUHEIJIofficial) June 6, 2022
醸し人九平次の特徴は、お米そのものにフォーカスを当てたお酒造りに取り組んでいる点です。原料のポテンシャルを最大限に活かせるよう、稲作から行い手作業での日本酒作りに取り組んでいます。
「日本酒に新たな光を当てる」「日本酒の新たな価値を創造する」という思いでスタートした醸し人九平次は、ワイン作りの本場フランスのような考えにヒントをもらい日本酒を作っています。ワイン作りでテロワールや葡萄の出来栄えがワインの品質に直結するのと同じように、良いお酒を作るためには良いお米が欠かせないと考えているからです。
ワインで言うところの土壌・風土を表す“ドメーヌ”を生かした酒造りで、素材由来の苦味や渋味、そして酸味などをあえて残すようにしているのが醸し人九平次の個性につながっています。中でもエレガントの極みである「酸味」は、まるで高級な白ワインのようだと言われるほどのレベルで、火入をしてもフレッシュさが損なわれないのが最大の魅力です。
醸し人九平次はフランス・パリから広まったという特殊な背景を持つお酒でもあります。元々日本で売られていたお酒ではなく、きっかけはパリで醸し人九平次がお披露目されたことが始まりでした。
醸し人九平次は酸味の感じられる味わいで、フレンチやイタリアンなどとの相性が抜群です。最初のプロモーションも、フランス本場でシェフやソムリエに向けて行われていました。そこから高い評価を集め、やがて逆輸入という形で日本にも流通するようになりました。
元々がフランスの市場を視野に入れたお酒と言うだけあり、醸し人九平次のラインナップの中にはフランス・カマルグで栽培したお米を使ったものまであります。このように日本酒界に新たな風を吹かせる“革命児”であることも、醸し人九平次ならではと言えるでしょう。
今日は「醸し人九平次」?の萬乗醸造さんに来ています^ ^#醸し人九平次 #萬乗醸造 #日本酒 #日本酒エンジョイチャンネル pic.twitter.com/0dv62NyRWt
— ひとみん?岐阜の日本酒でつなぐ❤️地酒と食、美濃・飛騨 日本酒旅 (@hitominGIFUsake) August 4, 2020
革命的なお酒作りで注目を集める醸し人九平次ですが、実は製造元は1647年創業の老舗の酒造であるから驚きです。醸し人九平次を作るのは、愛知県名古屋市にある萬乗醸造です。
長年の歴史に敬意を払うからこそできる酒造りで、常に進化しながら新たな取り組みを展開しています。例えば兵庫県に「ドメーヌ・クロダショウ」という名で米栽培をおこなったり、さらにはフランスに「ドメーヌ・クヘイジ」を構えワイン作りまで手がけるなど、活動の幅を広げ続けています。
日本酒作りだけでなく本場フランスでワインまで手がけるというのは、非常に珍しい酒造と言えます。違う分野の経験をミックスするからこそ生まれる美味しさが、萬乗醸造が生み出すお酒たちの最大のメリットです。
醸し人九平次のラインナップは、非常に個性豊かです。それぞれどのような特徴があるのかを紹介していきます。
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醸し人九平次 彼の岸(ひのきし)は、蔵元である久野九平治氏が表現したかった世界観を詰め込んだブランドを代表する1本です。場合によってはナーバスに感じることもあるような苦味・渋味そして酸味をあえて大切にしたお酒であり、テクニックに依存せず素材を大事にすることで生まれています。醸し人九平次ブランドの中でもフラッグシップ的な位置付けであり、リッチな味わいを堪能できます。
精米歩合30%までよく磨いた山田錦で作られる純米大吟醸は、洋梨や白い花を思わせる香りが特徴です。記念日など特別な日に楽しむお酒にぴったりです。
「黒田庄」は、萬乗醸造が米作りをしている町の名前です。テロワールを生かした“Origine”シリーズの一つで、独自生産しているという山田錦のポテンシャルを最大限に引き出すように作られています。香り・味わいの密度が非常に高く、鼻を近づけるだけでも濃厚な果実味を感じ取ることができます。
メロンや洋梨、ライチなどを感じさせるフレッシュさがあり、口に含むとスッと味わいが広がっていきます。旨味の中に苦味も隠れていて、エレガントで気品もあります。
協田は協力して田を耕すことで生まれた作品という意味から付けられた名前です。赤磐雄町米の専業農家と協力しながら米作りを行い、雄町米の野生味にフィネスを与えて表現しています。
雄町らしい若草などのニュアンス・ボタニカルを感じられるのが特徴で、南国っぽい果実ニュアンスもあります。ただし果実と言っても、甘ったるいような表現ではなく繊細でエレガントさがあります。
開けたてのフレッシュな状態だけでなく、開栓してからあえて時間経過で変化を楽しむのもおすすめです。
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カマルグはフランスに広がる稲作地帯です。カマルグの土地で生まれた“Manobi”という酒米を使った純米大吟醸酒となります。
地中海の海風を浴びて育ったManobiはミネラルを含んだ味が特徴で、香りには太陽のようなニュアンスも生まれています。グレープフルーツや香草を思わせるようなドライなニュアンスもあり、ワイングラスで堪能したくなるような味わいの日本酒となっています。
醸し人九平次ブランドが目指すワルツな関係性を表現したCollectionシリーズ。別誂はそのシリーズのうちの1つです。
既製品ではなく「誂え品」として作られたこのお酒は、まるでドレスやスーツを仕立てるような、オートクチュールといえる日本酒です。お米の密度とエネルギーを感じさせるのが特徴で、旨味のアタックに上品な酸味、そして心地よい苦味とビロードのような滑らかさが続きます。
彼の地も醸し人九平次のcollectionシリーズのうちの一つです。山田錦を使った精米歩合40%の純米大吟醸酒で、フレッシュさと果実味を味わえる美しい一品です。
彼の地は時間によるお酒の変化を楽しむために作られた日本酒で、熟成を楽しめるのがポイントです。時間が経過すると、アタックや旨味が力強くなり、余韻も長くなっていきます。
甘すぎず酸味も強すぎない絶妙なバランスは、料理とのマリアージュも楽しめます。
humanは、女性や男性、国境や文化の違いを飛び越えていける日本酒でありたいとこの名が付けられました。味わいの中に抑揚があるのがポイントで、時間をかけて飲むことで変化する香り・味を堪能できます。最初はもぎたてグレープフルーツのようなフレッシュさ、繊細さがありますが、スワリングすると一気に熟したメロンのような香りに変身していきます。
酒器でも口当たりや味わいが変わってくるので、いろいろ飲みながらチャレンジしてみると良いでしょう。おちょこで飲んだりワイングラスで飲んだりと、変化を感じながら楽しめるお酒となっています。
醸し人九平次には「Désir et Sauvage」と呼ばれる、五味の立体感と品種による違いを楽しむためのお酒があります。ここで紹介する「山田錦 EAU DU DÉSIR」と次項で紹介する「雄町SAUVAGE」は同じ醸造方法で製造されていて、ただお米の品種だけが違うのがポイントです。
山田錦から作られるこちらのボトルは、「EAU DU DÉSIR=希望の水」と呼ぶのにまさにふさわしい1本です。花を思わせる上品さ、そしてビロードのように滑らかで心地よさを感じさせてくれます。
SAUVAGEとは、「野生味」のことを意味します。同じ製法で作られていても、雄町米のお酒は山田錦に比べて男性的な味わいに仕上がります。青い草や穀物を思わせてくれるダイレクトな香りと旨味が、しっかりと口の中に広がります。
また雄町ならではのポテンシャルがあり、初めは穏やかで時間が経つにつれ味・香りが開いていくといった変化もあります。時間をかけながら堪能するのにふさわしい1本となっています。
rendez-vous(ランデブー)は、新たな出会いやめぐり合いを求めた華やかで軽やかな味わいの日本酒です。美しい立体感のあるお酒で、前菜とのペアリングにふさわしい1本です。
トロピカルでエキゾチック、そしてライチやパッションフルーツなどを思わせる香りがあります。フレッシュな酸味で、複雑さはありつつも透明感があり、料理に調和してくれます。
voyage(ボヤージ)は、先ほど紹介したランデブーに比べて奥深さやボリューム感が増えるのが特徴です。こちらは他のボトルとは違い“純米吟醸”のお酒であり、厚みのある甘味と酸味を楽しめるしっかりめの味です。
なおこちらは720mlで1,980円(税込)と、醸し人九平次シリーズの中でも比較的お手頃で挑戦しやすいのがポイントです。
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La saisonうすにごりは、例年2月中旬ごろ冬季限定でリリースされる生酒タイプの日本酒です。生酒ならではの新鮮で豊かな味わいが魅力です。
なおこちらのボトルは、完全受注生産の予約制であるため通常購入ができません。飲んで見たい方は、まずは予約をしてみてください。
季節を楽しむLa saisonシリーズのうち、「火と月の間に」のボトルは燗酒で楽しめるスタイルのお酒となっています。なおこちらのボトルは、山田錦を原料米に作られています。
シルキーでフローラルな美味しさは、40℃ほどのぬる燗との相性が抜群です。燗酒派の方はぜひ試してみる価値があります。
燗酒で楽しむ「火と月の間に」のボトルのうち、雄町米を原料にして作られているのがこちらです。ふくよかな味わいの山田錦ボトルに比べ、立体的な旨味となめらかな酸味があるのがポイントです。
燗酒の中でもあえて温めすぎず、35℃前後の温度帯で楽しむと酸味の存在を感じやすいです。温度を変えることで酸味の感じ方が変わるので、自分好みのちょうど良さを探してみるのもありです。
醸し人九平次 Le K -rendezvous- (ル・カー ランデブー)
さっぱり華やかな綺麗系の日本酒。口当たり良すぎてスルスルいけちゃう。良い意味で日本酒らしくない1本。お猪口よりワイングラスだなこれは。 pic.twitter.com/tl2qfmwnO7
— マーモ (@mamo114514) June 12, 2022
ホワイトデー諦めてたら純米大吟醸きた
醸し人九平次、新米の山田錦EAU DU DÉSIR
こんなに澄んでるのにシュンシュワァァってして凄い。フレンチにとても合いそうだけどワサビとも美味しくてお刺身と無限にいけそう、鴨ローストにバルサミコのかけた余韻で飲んだら花屋の店先満開みたくなって感動した pic.twitter.com/zT6FDyw3Nd— 栞 (@siori_sugar) March 16, 2021
醸し人九平次の味わいは「美味しい」と評価している方が多いです。特に香りや口当たりの美しさに対しての評価が高く、普通の日本酒とはまた違った魅力を感じる方もいるようです。
日本酒というよりは、ワインのような感覚で飲むのに近いです。食事もコテコテの和食よりも、上品な味付けのものやフレンチ・イタリアンといったテイストの方がマッチするでしょう。
もちろんフレンチにとらわれず、お刺身などさっぱりテイストの和風おつまみに合わせるのもありです。食前酒のような感覚で飲むこともできるので、ぜひ気になっている方は試してみてください。
じゃじゃーん。「醸し人九平次」の新酒ぅ♬
昨日、近く(といっても車で20分ほど)の特約店に入ってるのを知って、旦那が買ってきたー(。>∀<。)
ミッチーが好きな愛知の地酒♡ pic.twitter.com/k8ItsLPuXV— タコたこ?❤?? (@tako2_funky) December 29, 2017
醸し人九平次はリッチな日本酒であり、通常のスーパーや酒屋などには取り扱いがないことがほとんどです。そのため購入を狙うのであれば、正規取扱店として認められた「特約店」を探すようにしましょう。特約店であれば、醸し人九平次のさまざまなラインナップを比較しつつ、予算や好みに合ったボトルを選ぶことができます。期間限定酒の「うすにごり」なども、特約店であれば予約ができます。
特約店は地元愛知だけでなく、全国のさまざまなエリアにあります。まずはお近くの酒屋に醸し人九平次の特約店がないかどうか調べてみましょう。
醸し人九平次の製造元である萬乗醸造は、2020年5月に公式通販サイト「La CAVE de Kuheiji」もオープンしています。近くに特約店の実店舗がない方は、通販サイトで購入するのもおすすめです。醸し人九平次は通常のスーパーに置いていなくとも、購入が難しい銘柄というわけではないので安心してください。
なお醸し人九平次は、シリーズによってはAmazonや楽天市場などにも出品されています。複数の店舗を値段など比較しつつ、自分にとって購入しやすい方法を探してみてください。
醸し人九平次は国内外で需要のある人気のお酒です。未開封の状態で余ってしまっているものがあれば、ぜひお酒買取専門店に一度ご相談ください。余らせて捨ててしまう前に、買取対象として現金化できる場合があります。
お酒買取専門店リンクサスは、醸し人九平次のような日本酒銘柄の買い取りにも幅広く対応しています。お酒に精通したプロのスタッフが市場を踏まえた適切な価格をおつけするので、安心して買取をご依頼ください。
なお醸し人九平次のような日本酒の買取には注意点があります。日本酒は常温でも劣化しにくいウイスキー・焼酎のようなお酒に比べ、保存状態によっては劣化が進んでしまうことがあるので気をつけておきましょう。極端に劣化してしまったものや、購入から時間の経っているものは買い取り対象にならないことがあります。
日頃から冷暗所など適切な環境での保管を心がけ、買取依頼をする場合はできるだけ劣化してしまう前の早い段階でご相談ください。なお依頼の際には、付属品を揃えてお持ちいただくと査定額がUPしやすいです。
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フランス・パリから始まり日本に逆輸入されたという、革命的なお酒「醸し人九平次」。日本酒マニアの中でじわじわと話題になっている注目のお酒でもあります。
素材を生かした味わいは、まるで白ワインのような美味しさを感じ取ることができます。1,000円台で買えるようなボトルから10,000円越えの特別なものまで幅広いラインナップがあるので、ぜひシーンに合わせて選んでみてください。
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