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シャルドネ100%の上質なシャンパンとして人気を誇る「サロン」。幻や伝説と言われることも多く、シャンパーニュにおける頂点のブランドとして名が挙げられています。
この記事では、そんなサロンの特徴や価格、当たり年などについて解説をしていきます。姉妹メゾンのドゥラモットについても触れていくので、シャンパン好きの方は必見です。
目次
サロンはシャンパーニュメゾンの一つです。1900年代の初めごろに、メニル・シュル・オジェ村で設立された老舗のメゾンとなります。ワイン通の中でも特に有名なシャンパンブランドであり、「クリュッグ」と並んで最高級の品質をもつシャンパンとしても知られています。
元々は毛皮商人であったウジェーヌ・エメ・サロン氏が、シャンパンが好きであったために畑を購入し、シャンパン生産をスタートさせたところから歴史が始まります。シャンパン好きが手がけるというだけあり強いこだわりをもって作られたシャンパンであるのが特徴で、品質の高さや味の良さが認められ、瞬く間に評価されるようになったと言います。
そこからサロンのシャンパンは、パリの一流レストラン「マキシム」で採用されたり、さらに著名人・有名人の間でもファンが増えていったことで、世界的な知名度を誇るようにもなりました。日本でももちろん人気のシャンパンであり、高級シャンパンとして日本航空国際線ファーストクラスでも振る舞われているブランドとなっています。
シャンパーニュのドラモットとサロンというシャンパンを造っているA.S社を見学。外観からすでにリッチな雰囲気。特にサロンは日本でも超人気ブランド。貯蔵庫の見学後、5種も試飲させてもらいました。社長にもお会いし、のみりんこをプレゼント。 pic.twitter.com/n2Fb1ilyz5
— 小松大祐 (@manreikomatsu) October 21, 2015
シャンパーニュメゾンによっては、ロゼや白など様々な種類のシャンパンをリリースしているところもありますが、サロンから販売されるシャンパンはシャルドネ(白)を使用したヴィンテージシャンパン1種類のみです。
そんなサロンのシャンパンはメニル・シュル・オジェ村のテロワールを再現したミネラル感を感じられる味わいが特徴で、凝縮感を感じられるふくよかさ、それでいて繊細かつ美しい舌触りをしているのが特徴です。高貴なイメージを感じられる味で「芸術品」と呼ばれることもあるほどです。深いコクのあるパワフルなシャンパンであるため、1度飲んだらきっと忘れることができないくらいのインパクトを感じるでしょう。
シャンパンとしては高級品の扱いであり、デイリーのお酒ではなく特別なシーンで飲まれることが多いです。パーティーでの乾杯シーンのお酒や、大切な日のギフトとしてサロンのシャンパンが選ばれることも多いです。
サロンのシャンパンには、グランクリュ(特級畑)であるメニル・シュル・オジェのシャルドネのみが使用されます。聖地と呼ばれる畑の白ぶどうだけを用いた、いわゆるブラン・ド・ブランのシャンパンとなります。
シャルドネ100%のシャンパンであるブラン・ド・ブランは、酸が非常に美しく果実味を感じられるのが特徴です。さらにサロンはブラン・ド・ブランならではの飲みやすさを保ちつつも、ただの爽やかなシャンパンにはとどまらないような非常にしっかりとした味わいがあり、食中・食後にも飲めるような力強さがあります。
サロンのシャンパンは、毎年生産されているわけではありません。ぶどうの出来栄えが最高品質であると認められた年のみにしか造られないという特徴があります。100年間でサロンのシャンパンが作られたのは37回のみであり、そもそも作られる機会が少ないです。
そのため出来上がるシャンパンはどれも最高級の味わいであり、長期熟成に耐えうるようなポテンシャルがあるとも言われています。サロンの飲み頃は50年もしくはそれを超えるほどと認められています。
サロンはシャンパンの中でも、熟成期間の長いヴィンテージシャンパーニュに該当します。なんと最低でも8年以上の瓶内熟成が行われるとのことで、これはヴィンテージシャンパーニュの中でも特に長い熟成となります。
あえて酸味を和らげるようなマロラクティック発酵を行わず、自然の力でじっくりと発酵を進めていくのがサロンのこだわりで、手間暇をかけた熟成により凝縮されたような旨味が表れています。
またサロンは、製造過程を機械化せずに全て手作業でシャンパーニュ造りをおこなっています。そのためヴィンテージにもよりますが、1度にリリースされる本数はたったの約6万本しかありません。つまり非常に希少価値が高いシャンパンであり、入手が困難で「幻のシャンパン」と言われる所以となっています。
サロンのシャンパンは高級品の扱いであり、ネットショップの価格をみると1本あたり20万円に近いような値段がつけられているのがわかります。かつては8万円ほどで購入できていたこともあるようですが、希少価値の高さ、そして人気の高さを理由に価格が高騰しているのが今の状況です。
飲み頃が何十年も後だと言われるサロンシャンパンは、リリース後に購入して眠らせておくというコレクターの方も少なくありません。少ない本数に人気が殺到するので、自然と市場価格が高くなる傾向にあります。
ぶどうを原料に作られるシャンパンは、作られる年によってそれぞれ味が変わります。ヴィンテージによって人気や希少価値に差があるので、流通価格にも大きな差があります。
例えば飲み頃を迎えるとされる1950〜60年代ごろのサロンシャンパンは、現在では入手困難なこともあり1本あたりに100〜150万円という値段がつけられているのがわかります。ヴィンテージが古いもののほか、当たり年のサロンシャンパンも高い値段がつけられる傾向にあります。
サロンは基本的にぶどうの出来栄えがいい年にしか作られないので、全てが当たり年と考えられるレベルにあります。その中でも、特にグレートヴィンテージと称賛されるのが1988、1996、2002年と言われています。
1921、1925、1928、1934、1937、1942、1943、1946、1947、1948、1949、1951、1953、1955、1956、1959、1961、1964、1966、1969、1971、1973、1976、1979、1982、1983、1985、1988、1990、1995、1996、1997、1999、2002、2004、2006、2007、2008
サロンを語る上では「ドゥラモット」というシャンパーニュメゾンも忘れてはいけません。ドゥラモットは1760年創業のシャンパーニュメゾンで、サロンの姉妹と言われるメゾンです。
サロンは前述した通り、ぶどうの出来栄えが良い年にしか製造されません。そこで、サロンが作られなかった年のぶどうを用いて作られるのがドゥラモットのシャンパンになります。
元々はサロンのために作られたぶどうたち、サロンの厳しい基準に達さなかったとはいえクオリティが高いことには違いありません。それでいてサロンに比べ大幅にリーズナブルな価格で入手できることから、親しみやすいシャンパンとしてワイン愛好家の中でも人気があります。
ドゥラモットはサロンとは違い、ブラン・ド・ブラン以外のシャンパンもリリースしています。ドゥラモットのシリーズ商品は以下の通りです。
シャルドネを原料の半分以上使用した、上品で余韻を楽しめるシャンパンです。ノンヴィンテージで入手がしやすく、なんと5,000円前後の価格での購入が可能です。
きめ細やかでクリーミーな泡立ちに、りんごやグレープフルーツのアロマを感じることができます。
モンターニュ・ド・ランスのピノ・ノワールを主体にしたロゼシャンパンです。ロゼらしい野いちごやラズベリーのような豊かなアロマが特徴で、甘酸っぱくミネラル感のある味わいをしています。注いだ時のチャーミングなピンク色から、女性人気も高いシャンパンとなっています。
グランクリュのシャルドネを100%使用したブラン・ド・ブランのシャンパンです。4〜5年という長めの瓶内熟成を経て作られており、上品でバランスの取れた味わいをしています。ビスケットやブリオッシュなどの香ばしさの中に、レモンやライムのようなフレッシュなニュアンスも感じ取ることができます。
グランクリュのシャルドネを100%使用したヴィンテージタイプのブラン・ド・ブランです。「プチサロン」と呼ばれるシャンパンで、複雑で高貴な味わいをしています。柔らかな口当たりと芳醇な果実味の中に、キリリとした酸味もあります。
サロンに比べ若いうちから楽しむこともできるのが特徴で、ちょっとした熟成にも耐えうるポテンシャルがあります。
サロンは力強さとバランスの良さが際立つシャンパンです。そのため通常のシャンパンに使われる細いフルートグラスよりも、やや膨らみのあるフルートグラスで飲む方がおすすめです。
膨らみのあるグラスを使うことで、サロンの類稀な芳香性を楽しみやすくなります。あえてシャンパーニュ用のフルートグラスではなく、白ワインに適したブルゴーニュグラスを選ぶのもありです。
サロンのようなシャンパンを飲む場合は、温度帯にもこだわってみましょう。シャンパンを飲む際の適正温度は6〜14度前後だと言われています。ワインセラーで冷やしておき、そのまま抜栓して飲むのがおすすめです。
サロンはしっかりと冷やすことで、酸味やミネラル感がより際立つようになります。反対に温度をやや高めにすると、熟した果実やトーストのような香ばしさを感じやすくなります。この辺りは好みにもよるので、少しずつ温度を変えながら自分にとって美味しいと感じる飲み方を探してみましょう。
シャンパンは未開封であれば賞味期限はありません。特にサロンのようなヴィンテージシャンパンは、保存状態さえよければ何十年と日持ちします。
ただしそれはあくまでも未開封の場合です。開封後は炭酸が抜けて味が劣化してしまうので、できるだけ早く飲み切るのが理想です。基本は開栓したその日の飲むようにして、最低でも2〜3日以内には飲み切ってしまうようにしてください。
幻のシャンパンと言われるサロンのシャンパンは、流通量が少なく希少価値が非常に高いです。そのため購入希望のファンが多く、お酒買取市場でも人気の銘柄となります。買取査定に出せば高値がつくことが予想されるので、飲まないサロンシャンパンをお持ちであればぜひ一度買取専門店の利用を検討してみてください。
お酒買取専門店リンクサスでも、サロンのシャンパンの買取をただいま強化しています。市場価格に合わせた高額査定を行なっているのでぜひ一度ご相談ください。
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ぶどうにこだわり製造されるサロンのシャンパンは、数あるシャンパーニュの中でも最高級のブランドとして愛されています。なかなか気軽に手が出る銘柄ではないかもしれませんが、特別な日に選ぶシャンパンとしておすすめです。
姉妹メゾンのドゥラモットであれば気軽に楽しむこともできるので、ぜひ一度チェックしてみてください。
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