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日本酒の飲み方の一つである「熱燗」。実は燗の付け方で、名称も味も変わることをご存じでしょうか?
今回は熱燗など燗酒の温度の違いや魅力を紹介していきます。熱燗の作り方や、燗酒にして美味しい日本酒銘柄などもご紹介していきます。
呼び方
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温度
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特徴
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---|---|---|
日向燗(ひなたかん) | 30度前後 |
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人肌燗(ひとはだかん) | 35度前後 |
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ぬる燗 | 40度前後 |
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上燗(じょうかん) | 45度前後 |
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熱燗(あつかん) | 50度前後 |
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飛びきり燗 | 55度前後 |
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燗酒は加熱したお酒全般を指します。日本酒は常温が20度前後と言われており、常温のお酒は“冷や”と呼ばれます。冷やよりも温かい、30度〜55度前後のお酒は燗酒と呼ばれます。
燗酒は温度帯によって名称が分かれています。「日向燗」「人肌燗」「ぬる燗」「上燗」「熱燗」「飛びきり燗」の6つがあるので、燗酒が好きならぜひ覚えておくと良いでしょう。
日本酒はお燗につけることで、お米由来のふくよかな旨味や香りを感じやすくなります。30度前後の日向燗なら口当たりはなめらかで、甘味が引き立ちます。そこから温度を上げると徐々にシャープになり、熱燗くらいの温度を超えるとキレ味や辛口が際立っていきます。
同じ日本酒の中にも、燗酒に向いているお酒と向いていないお酒があります。お酒を温めて飲みたいという方は、燗酒に向いているお酒をうまくチョイスしましょう。
燗酒に向いているお酒は、「純米酒」などの旨味を感じやすいお酒です。山廃(やまはい)造りと書かれたものや、生酛(きもと)造りと書かれたようなものは特におすすめです。純米酒を燗につける場合、温度帯は40度前後のぬる燗がちょうど良く、お米のふんわりとした甘味や香りが際立つようになります。
また本醸造酒や普通酒なども熱燗に向いています。醸造アルコールが加わった“アル添”のデイリー向け日本酒は、辛口なものが多く燗につけることで表情豊かな印象になります。本醸造酒や普通酒は、45度以上の熱燗や飛びきり燗にするのも良いでしょう。特に寒い冬シーズンなどは、燗につけることで美味しくなり、体を芯から温めてくれます。
燗酒に不向きな日本酒のタイプには、吟醸酒や大吟醸酒が挙げられます。吟醸酒はよく磨いたお米を低温でじっくりと醸したお酒で、“吟醸香”と呼ばれるフルーティーな香りに魅力があります。しかしお燗につけてしまうと、香りや風味が損なわれてしまうのでおすすめしません。吟醸酒を楽しむ場合は、冷やして飲むのがおすすめです。
また生酒と書かれているボトルも燗酒には不向きです。生酒は火入をしていないお酒のことであり、生ならではのフレッシュさに定評があります。生酒の新鮮な味わいは、しっかりと冷やして飲むのがベストとされています。
なお吟醸酒の中には、味吟醸と呼ばれるタイプのお酒があります。味吟醸は吟醸酒のカテゴリーに入りますが、燗につけても美味しく飲める銘柄があります。味吟醸を温める場合は、人肌燗など温度をあげすぎないのがコツです。ほんのりと燗につけることで甘味やお米のふんわりとしたニュアンスを感じやすくなります。
九頭龍は福井県の人気酒造である黒龍酒造のお酒です。こちらは大吟醸酒ですが、「お燗用」として作られているのがポイントです。ぬる燗や上燗(40〜45度)が特におすすめで、温めることによりジューシーな膨らみを感じることができます。
清らかな吟醸香を楽しめる上質なお酒で、特別な時に楽しむ1杯としてもおすすめです。「高級酒をあえてお燗につけて飲みたい」といったシーンにおすすめの1本です。
大七は生酛造りにこだわりを持つ、福島県の日本酒銘柄です。お米の旨味を最大限に引き出した本格派の純米酒で、円熟味のあるコク、旨味、そしてバランスの良いキレ味に定評があります。
大七 純米生もとは温度を上げてもバランスが崩れにくいので、熱燗や飛びきり燗にするのにもぴったりです。生酛特有のクリーミーな香りで、和食やコクのある料理に合わせるのにぴったりな1本です。
熱燗に向くコスパの良いお酒をお探しなら月桂冠 月がおすすめです。コンビニやスーパーで買える定番のパック酒で、京都伏見の名水である“伏水”を使って仕込まれるスッキリとした味わいに定評があります。
マイルドでさっぱりとした印象なので、料理の邪魔をしにくくデイリーのお酒として採用しやすいです。アルコール度数が高すぎないところも飲みやすさのポイントにつながっています。
磯自慢の本醸造は、主に静岡県内に流通しているレア日本酒の一つです。本醸造でも手を抜かず、吟醸酒のように低温醸造してじっくりと作られているのが特徴のお酒です。
爽やかな香りのお酒は冷やでも美味しく、燗につけることで甘味が増したニュアンスになります。熱すぎないぬる燗で飲むのが特におすすめです。
越乃景虎 龍は晩酌のために作られた新潟のお酒です。晩酌で飲む酒だからこそ手を抜かずに作るという蔵元の思いが現れたお酒で、低価格ながら味のバランスが良くコストパフォーマンスに優れています。
サラリとした味わいの万能型日本酒なので、さまざまな温度帯で飲むことができ、温度によってニュアンスが変わるのが魅力です。
天狗舞 山廃仕込純米酒は、山廃造りの代名詞とも言える1本で石川県のお酒です。山廃仕込らしい濃厚さ、そして酸味のある味わいはお燗にするとよりインパクトが増します。
高めの温度帯でも楽しめるお酒であり、常温から熱燗まで温度を変えながら好みの味わいで飲むことができます。特に50度ほどの熱燗にすると、キレ味が抜群になります。
高砂酒造の国士無双 純米吟醸酒は北海道で作られるお酒です。純米吟醸でありながら、「全国燗酒コンテスト2022」で最高金賞を獲得したお酒でもあります。
北海道産酒造好適米であるきたしずくから作られる味わいは、柑橘系のような膨らみがある香りが印象的です。いわゆる派手な純米吟醸酒ではなくスッキリとしていて、お燗につけてもバランスが崩れにくいです。
全国燗酒コンテストお値打ち熱燗部門
21年度最高金賞
澤田酒造株式会社様 上撰 白老22年度最高金賞
弊社 黒松白鹿 あまやぎ 特別本醸造それぞれの最高金賞を一緒に飲んでおります? pic.twitter.com/DNpJwUc37N
— 辰馬本家酒造株式会社 (@THS_Sake) August 24, 2022
黒松白鹿は兵庫県の辰馬本家酒造のお酒です。黒松白鹿 あまやぎ 特別本醸造は、名前の通りほんのりとした甘味を感じるお酒で、熱燗にするとより一層旨さが増す印象です。
甘いといっても極端に甘すぎず、凛とした甘さのお酒で女性にもおすすめです。
菊正宗は兵庫県のお酒で、いわゆる“灘のお酒”の一つです。雑味の少ない淡麗辛口のお酒で、キレ味・喉越しに定評があります。生酛造りの辛口酒は熱燗との相性がよく、温めることでより一層キレが良くなります。
飲み飽きしない味わいなので長く楽しめる1本です。
しぜんしゅ 燗誂はお燗用のお酒として作られています。生酛造りの自然酒を蔵で1年熟成させているのが特徴で、温めると常温では感じられない旨味や香りが開いた印象になります。
疲れた体にも染み渡るような味わいで、癒されたい時にぴったりです。飲み疲れにくいのも大きな特徴に挙げられます。
熱燗を自宅で飲みたいけれど、作り方がわからない・・・このようにお悩みの方も、きっと多いのではないかと思います。
ここからは自宅で簡単にできる燗酒・熱燗の作り方を紹介していきます。
燗酒はお鍋で徳利を湯煎にかけるだけで簡単にできます。温めたお湯を用意し、徳利をそのままつけるだけです。コツは途中でゆっくりと徳利を振り、温度が均一になるように混ぜることです。
湯煎で燗をつけると徐々に温度が変わっていくため、まろやかな口当たりをキープしやすいです。電子レンジなどに比べ急激に温まることがないので、ぬる燗や日向燗なども成功しやすいです。
電子レンジを使えばもっと手軽に燗酒を作ることができます。ものの1〜2分でできてしまうので、晩酌や一人飲みにもおすすめです。
ただし電子レンジはすぐ温まってしまうので、ちょっとした秒数の違いで大きく温度が異なる点に注意です。目安としては日本酒1合=180mlの場合、500Wなら40秒で人肌燗、50秒でぬる燗、60秒で熱燗に近づくと考えておきましょう。
失敗しないためには、いきなり1分以上を加熱するのではなく10秒ごとに状態をチェックすることをおすすめします。徳利だとムラができてしまうという場合は、ずん胴型の片口を使うのも良いでしょう。
燗酒が温まりすぎと感じた場合は、水をはったボウルなどにつけて徳利ごと冷やすのもありです。水につけることで、変化したお酒の味を落ち着かせることができます。
また温めている途中でムラができてしまった場合は、マドラーなどを使い軽く混ぜるのもおすすめです。
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日本酒は冷やしても温めても楽しめるアルコールです。燗につけた日本酒はふくよかさ・豊かさ・キレが増した印象になり、常温とは違った味わいになります。
特に純米酒や本醸造酒、普通酒などを美味しく飲みたい場合は、ぜひ燗酒にして楽しんでみましょう。なお燗酒は温度帯でニュアンスが変わってくるので、自分好みの温度や味わいをぜひ探してみてください。
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