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ウイスキーと並んで、美味しくまろやかな蒸留酒と言われるのがブランデーです。ですが一言でブランデーといっても、原料の違いで香りや味わいにも差が生まれています。
ではブランデーには一体どのような原料が使われているのでしょうか?今回は気になる「ブランデーの原料」に関してまとめてみました。
記事の中ではウイスキーとの違いやおすすめ銘柄なども解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
目次
ブランデーは果物(フルーツ)を原料として作られるお酒のことを指します。蒸留酒であり、高いアルコール度数の刺激が強めなお酒となっています。一般的にはブドウを原料とするグレープブランデーが有名ですが、ブランデーの中にはりんごやさくらんぼなどその他の果実から作られる銘柄も存在します。
そんなブランデーはフランスなどの欧州を中心に、世界のさまざまなエリアで製造されています。作られる国や土地によってそれぞれ原料や個性が異なるのも、ブランデーの特徴と言えます。
ブランデーはもともとワインを蒸留したのが誕生のきっかけと言われています。輸送の途中で痛んでしまったワインをなんとかして飲めないかと蒸留したところ、思いのほか美味しく仕上がったのがブランデーが生まれた背景です。語源もオランダ語の「ブランデウェイン(=焼いたワイン)」が元になっています。
つまり同じフルーツが原料でも、ワインが醸造酒であるのに対しブランデーは蒸留酒であるというのが大きな違いです。ブランデーは蒸留の工程でアルコールが凝縮されるため、度数が高く、口に含んだ時のアルコール感も非常にダイレクトです。
なおワインは食前酒や食中酒に取り入れられることが多いですが、アルコール度数の高いブランデーはどちらかというと食後に楽しむのに向いています。味というよりも“香りを楽しむ”ようなニュアンスが強いお酒で、ゆっくり香りの違いを堪能しながら飲むのがおすすめです。
蒸留酒といえば、ウイスキーも世界的に人気があります。ウイスキーとブランデーは比較されることも多いですが、原料にはっきりとした違いがあります。ウイスキーの原料となっているのは果物ではなく穀物です。大麦麦芽やとうもろこし、小麦といったものをベースに作られます。
なおウイスキーは、蒸留の後の“木樽熟成”が非常に重要視されています。しかしブランデーは3大ブランデーに選ばれているコニャック・アルマニャック・カルヴァドス以外は、樽熟成に関する細かな規定が存在していません。そのため無色透明のブランデーや、ステンレスタンク製のブランデーなども見かけることができます。
ブランデーは果実から作られる蒸留酒全般のことなので、実は「ブランデー」と呼ばれる中にもいろいろな種類のお酒があります。ここからはブランデーの種類による原料の違いなどを、詳しく解説していきます。
コニャックはブランデーの中でも特に高級とされるお酒です。アルマニャック・カルヴァドスと並んで「世界三大ブランデー」に数えられています。そんなコニャックはフランスのAOC(原産地統制呼称法)で厳格なルールが定められており、条件を満たしたものしかこの名を名乗ることができません。
コニャックは単式蒸留器を使って2回の蒸留が行われます。そのため雑味が少なく、非常に香り高い仕上がりとなっています。原料となるのはブドウであり、ほとんどがユニブランという品種から作られています。
アルマニャックもフランスのブランデーで、こちらはアルマニャック地方で作られます。ブドウが原料でありコニャックと同等レベルの格式高いブランデーですが、コニャックと比較すると製法に違いがあります。
具体的には、コニャックが単式蒸留器を用いて蒸留が繰り返されるのに対し、アルマニャックは半連続式蒸留器で1回だけの蒸留が行われているのが特徴です。蒸留回数が少ないためコニャックに比べてパンチの効いた味わいであり、野生的なブドウの旨味・香りを味わうことができます。
カルヴァドスはりんごから作られるブランデーです。フランス北部のノルマンディー地方とブルターニュ地方が産地となっています。フランス北部は寒さが厳しくブドウの栽培にはあまり適していないため、代わりにりんごのブランデーが作られています。
りんご由来の豊かな香りが特徴で、味も甘味があり濃厚です。お酒として飲むのはもちろん、製菓用にも使われることの多いブランデーです。
グラッパはイタリア産、マールはフランス産のブランデーです。この2つはほぼ同じ製法で作られますが、産地の違いで名称が異なっています。
グラッパとマールはブドウが原料ですが、フレッシュなブドウをそのまま使うのではなくワインを作った際のブドウの搾りかすが使われるのが特徴です。ロマネ・コンティなど、超有名ワインの生産者から作られるマールのブランデーもあります。
フィーヌもブドウを原料とするブランデーです。フランスAOCの規格にそぐわなかったワインが原料となるのが特徴です。また澱引き後に残った澱の部分が原料となることもあります。グラッパやマールに近い存在ですが、あくまでもワインがベースであり、搾りかすを使用するわけではありません。
そんなフィーヌの味わいは、グラッパやマールに比べあっさりめの印象です。そのためコニャックやアルマニャックといったブランデーに比べると軽い存在に見られがちですが、実は高級品で10万円を超えるようなプレミアボトルも存在しています。
キルシュヴァッサーはサクランボを原料とするブランデーで、ドイツ・シュバルツヴァルト地方の名産品です。サクランボなので、“チェリーブランデー”と呼ばれることもあります。サクランボと種子ごと潰して発酵させて作られます。
さくらんぼの華やかな香りが印象的なキルシュヴァッサーは、スポンジケーキにシロップのように塗るなど製菓材料としてよく採用されています。本場ドイツではビールと交互に飲む味わい方でも好まれています。
ポワールは洋梨を原料として作られた蒸留酒です。洋梨を発酵させてできたワイン“ポワレ”に、蒸留の工程が加えられています。作られるのはカルヴァドスの産地として有名なフランスのノルマンディー地方です。
ポワールは樽熟成しないことがほとんどで、色は無色透明、香りも比較的穏やかです。そのため洋梨ベースのタルトなど、製菓用に採用されることが多いです。
フランボワーズは木苺をベースに作られるブランデーです。作り方はキルシュヴァッサーやポワールに似ていて、樽熟成されないのがほとんどであり見た目は無色透明です。原料が異なるため香りの個性はキルシュヴァッサーやポワールと違い、独特な深みのある香りが印象的です。
こちらも製菓用として使われることが多く、スイーツ作りの香り付けに重宝します。またフランボワーズソースにも使われます。製菓用としての人気が高いため、ミニボトルでの販売が多いです。
国内でも数少ないアップルブランデーの蒸溜所、「モホドリ蒸留研究所」(青森県五所川原市)へ視察に来ました。
お店入ってすぐ、ガラス張りの奥に聳え立つ大型蒸留器。壁にはニュートンの方程式。
りんごの甘く爽やかな香りが強く残った美味しいブランデーをいただきました。青森素敵です…! pic.twitter.com/sBUQ0hwapg
— 北沢毅/りんご野郎 (@kita0244) June 19, 2022
ブランデーにはさまざまな種類の原料が使われていると解説しましたが、実はブランデーの味や香りを左右するのは原料の種類だけではありません。同じ原料を使っていても、製法が異なると味わいも大きく変わってきます。コニャックとアルマニャックで蒸留回数が異なるのが一つの例です。他にも蒸留にどんな器具が用いられるか、そして熟成がどのような方法で、どれだけの期間行われるかといったところもブランデーの個性を分けるポイントになります。
そしてコニャックやアルマニャックなどは、熟成年数の長さによってランクがはっきりと分けられています。同じ名の銘柄でも熟成期間の差で味や香り、価値も変わってくるのでぜひ注目して見ましょう。
ここからはブランデーの基本とも言える、ブドウを原料にしたものを紹介していきます。おすすめボトルを5つ選んでみたので、ぜひブランデー選びの参考にして見てください。
レミーマルタンXOはコニャックの中でも特に高級とされる銘柄です。ボトルにケンタウロスのシンボルマークが描かれているのが目印です。最上級の畑グラン・シャンパーニュと、次にランクの高い畑であるプティット・シャンパーニュから収穫されたブドウが原料となっています。
XOランクのレミーマルタンには、熟成年数10〜37年の原酒がブレンドされています。長い熟成を経たブランデーであり、豊かな香りとまろやかな舌触りに定評があります。豊かな香りは香水のように例えられることもあります。
ヘネシーもフランス産コニャックのトップ銘柄の一つです。リッチなブランデーとしてパーティーシーンやクラブシーンでも人気があるボトルです。
VSOPは数あるヘネシーの中でも比較的手の届きやすい価格帯で、高級ブランデーに挑戦してみたいという方にぴったりな1本です。ドライな口当たりですっきりとしているため、甘めのスイーツとの相性が抜群です。
マーテルもブドウを原料に作られるコニャックのうちの1つです。“飲む香水”の愛称で親しまれていて、とにかく華やかな香りに定評があります。5大コニャックの中でも穏やかでエレガントな性質があり、非常に飲みやすいです。
マーテル コルドンブルーには、コニャック地方の中でも非常に希少性の高いボルドリ地区の原酒が採用されています。希少性の高さから、ちょっと特別な日のギフトとしても人気があるボトルです。
シャボーXOはコニャックではなくアルマニャックに該当します。ブドウが原料となったブランデーで、アルマニャックの中では輸出数量No.1と言われています。
シャボーXOはアルマニャックらしいボディー感を楽しめるお酒です。ブドウらしい華やかな香りを楽しみたい方におすすめの1本です。
マローロ グラッパ ディ ネッビオーロは、イタリアで作られるグラッパです。単一畑のグラッパを最初に作ったブランドがマローロであり、“テロワールを表現しているグラッパ”と言われることがあります。なお「マローロ グラッパ ディ ネッビオーロ」のボトルには、バローロ地域やバルバレスコ地域、ロエロ地域のものが使われています。
6ヶ月の樽熟成が加えられたバローロで、ほんのりと樽のニュアンスも加わっています。
ここからは、ブドウ以外の果実を原料にしたフルーツブランデーのおすすめボトルを紹介していきます。味はもちろん見た目にも楽しめるボトルがあるので、ブランデー好きの方はぜひこちらもチェックしてみてください。
カルヴァドス ポム・ド・イブは、フランス・ノルマンディー地方で作られるりんごのブランデーです。ボトルの中にりんごが丸ごと入っているのが特徴で、見た目から楽しめるボトルとなっています。瓶の中にりんごを入れるために、栽培時から瓶をくくりつけ、りんごを育てるという手間暇かけられて製造された1本です。
りんごならではの甘味と華やかな香りが特徴で、とにかくフルーティーです。炭酸で割ってハイボールのようにして飲むのもおすすめです。
シュペヒト キルシュヴァッサーは、チェリーの軽快な香りが印象的なブランデーです。製菓用のブランデーに選ばれることが多く、200mlとミニサイズのボトルもリリースされています。
香りは甘めのキルシュヴァッサーですが、口に含むとほんのりほろ苦い印象も受けます。カクテルのベースにもおすすめできるブランデーとなっています。
マスネ ポワール ウィリアムスは洋梨が丸ごと入ったブランデーです。ボトルも洋梨型であり、とってもキュートな印象を受けます。
熟成しないポワールが多い中で、こちらは4〜6年の熟成が加えられています。まろやかな味と香りは、ストレートで飲んでも美味しく感じられるのが特徴です。
原料の違いで名称や味わいまで変わるブランデーは、とにかく奥が深い飲み物です。探せば探すほど、個性的な銘柄が見つかるのもブランデーの魅力と言えるでしょう。
王道はブドウを原料にしたコニャックやアルマニャックですが、それ以外にもりんごや洋梨ベースのブランデーもあるのでぜひチェックしてみてください。
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