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今回は、ボルドーワインでも非常に有名な「シャトー・ムートン・ロートシルト」について解説していきます。どのようなスタイルのワインなのか、なぜ人気なのかをぜひチェックしてみてください。
記事の中ではル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルトやエール・ダルジャンといったワインについても触れています。
目次
シャトー・ムートン・ロートシルトは、フランスのボルドー地区で活躍するシャトー(生産者)の一つです。シャトー・ムートン・ロスチャイルドなどと呼ばれることもあります。もともとユダヤ系の大富豪であったロスシルド男爵が、1853年にシャトーを購入した時から歴史が始まります。
ボルドー地区といえば、ブルゴーニュと並んでフランスワインの2大銘醸地に数えられています。ブルゴーニュワインがエレガントで薄い色合いのものが多いのに対し、ボルドー地区のワインは濃い色合いで力強く重厚な味わいをしているのが特徴に挙げられます。
そんなボルドー地区の中でも、特に有名と言われる5大シャトーがあります。シャトー・ムートン・ロートシルトは5大シャトーの一つで、世界的にも高い知名度を誇ります。5大シャトーの中でも最も派手な印象を持つワインで、タンニンが強く豊かな渋みと強さがあります。ムートンのワインはふくよかで肉付きの良い味わいと言われており、10年以上瓶の中で熟成させるとさらに魅惑的になると評価されています。
5大シャトーの1つ、シャトー・ムートン・ロートシルト。メドック1級、ポイヤック??? 毎年変わるアートラベル。
Château Mouton-Rothschild, Pauillac #ワイン #ボルドー #Bordeaux #wine pic.twitter.com/weU5SaR49K
— Mari Miyazaki DipWSET (@mari_wine_) February 15, 2023
シャトー・ムートン・ロートシルトは、もともとシャトー購入時から上質な畑を持っていました。しかし購入後の2年後に行われたメドック格付けでは、なんと1級ではなく2級という位置付けに甘んじることとなります。そこからムートンは、1級を目指しワイン作りを見直すこととなります。様々な改革を経て、シャトーは成長をしていきます。
中でも大きな功績を上げたのが、1922年にシャトーを引き継いだフィリップ・ド・ロスシルド男爵です。大胆不敵な性格で“カリスマ”と呼ばれた彼は、多くのシャトーが樽でワインを出荷するなか「瓶詰めしてワインを出荷する」ということを行います。今では当たり前である瓶詰めワインの出荷を、初めて行ったのがフィリップ氏であったと言われています。また彼はワインの保管場所として、「グランシェ」と呼ばれるセラーも建設します。
ビジネス面やワインの文化の普及にも尽力していたフィリップ氏は、ネゴシアンを買収しワイン生産販売を行ったり、のちにワイン博物館をオープンさせたりといった取り組みを行います。このような努力が認められ、1973年にはシャトー・ムートン・ロートシルトが2級ではなく1級シャトーへと認められることになりました。
メドックの格付けは1855年から100年以上覆ったことがなく、シャトー・ムートン・ロートシルトが1級と認められたのは前代未聞の出来事であったといいます。このことは、今でもシャトーが伝説的だと言われる理由の一つとなっています。
なお昇格前のムートンのラベルには「第1級たり得ず、第2級を肯んぜず、そはムートンなり」といった意味の言葉が書かれていましたが、昇格後には「今第1級なり、過去第2級なりき、されどムートンは不変なり」と書かれるように変わっています。
We are huge fans of Château Mouton-Rothschild and really like all the different artist labels.
Look at this nice collection from our warehouse. What vintage is your favorite? pic.twitter.com/9xR14MJISD— RareWine Group (@RareWineGroup) October 10, 2021
シャトー・ムートン・ロートシルトといえば、芸術的なラベルデザインでも話題となっています。こちらはもともと1945年に、フランス開放を祝うためワインのラベルデザインで祝うという取り組みから始まりました。
今では毎年異なるアーティスト・有名画家がラベルを手掛けており、斬新なデザインが高い評価へとつながっています。1970年の「マルク・シャガール」、1973年の「パブロ・ピカソ」、1975年の「アンディ・ウォーホル」、1979年「堂本尚郎」、1988年「キース・ヘリング」、1990年「フランシス・ベーコン」、1993年「バルテュス」など、いずれも著名で素晴らしいものです。
通常ワインは飲みごろや当たり年で価格が変動しますが、ボトルデザインが毎年異なるシャトー・ムートン・ロートシルトはラベルの人気でも価格が変わってきます。古く収集困難なボトル、そして人気の画家が手がけたラベルのボトルには高い価値がつけられる傾向にあります。
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シャトー・ムートン・ロートシルトでは、ブドウの栽培において「リュット・レゾネ」という方法を採用しています。これは減農薬栽培のことで、極力農薬を減らし、必要な時にしか使わないという考えです。自然の持つ力をそのままワインに仕上げることで、豊かな味わいを生み出しています。
なおムートンの畑はメドック地区のやや高地、オー・メドックのポイヤック村というところに位置しています。畑は標高27メートルの場所にあり、上質な土壌を持つと言われています。広さは90ヘクタールにも及び、とにかく広大です。砂利質をしているのが特徴で、水はけが良いことから「カベルネ・ソーヴィヨン」が特によく育ちます。
そして広大な畑におけるブドウ収穫では、なんと300人という大人数での収穫が行われます。大人数で一気に収穫することにより、自然災害などの被害を避けブドウの品質を守っているのです。当然ブドウは手摘みであり、選果をしながら収穫されます。醸造所に運ばれた後も選果が何度も繰り返され、健全なブドウだけがタンクに入れられることになります。
発酵タンクに入れられたブドウは、低温マセラシオンで濃い色が保つように処理されます。温度管理や工程管理をしっかりと守りながら、ワインへと仕上げられていきます。3週間の果皮浸漬やマロラクティック発酵を経て香りや色合いが深くなったワインは、フレンチオークの新樽にて熟成が進められていきます。熟成樽はなんと12社ものバリエーションがあり、多彩な味わいを生み出す要素の一つとなっています。
なお先ほども述べたように、ヴィンテージによってラベルデザインが変わるのがシャトー・ムートン・ロートシルトの個性ともいえます。こちらの2013ラベルは韓国に生まれ、現在は日本を中心に活動している美術家リ・ウーファンが手がけたものになります。
2013年は当たり年と言われており、非常に人気のあるボトルです。2013年以外では2014年や2000年、1982年あたりのボトルが当たり年として評価されています。
シャトー・ムートン・ロートシルトの価格は年々高騰を続けています。以前は6〜7万円で買えるボトルがありましたが、今では1本に10万円近い値がつけられているような状況です。人気のヴィンテージや古く希少なものの場合、これ以上の価格で取引されることも珍しくありません。
セカンドラインに当たるル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルトは、年代にもよりますが3〜5万円前後の価格になります。希少価値が高いため、セカンドでも高額になるのが大きなポイントと言えるでしょう。
ちなみに白ワインであるエール・ダルジャンは、2〜3万円で販売されています。ただしこちらも、当然ですがヴィンテージによって価格は変わってきます。近年のワインを取り巻く環境や世界情勢を鑑みると、今後シャトー・ムートン・ロートシルトの価格は高騰していく可能性が高いです。おそらくセカンドラインや白ワインに関しても、現在より値段が上がっていくのではないかと考えられます。
シャトー・ムートン・ロートシルトはボルドー地区のワインになります。凝縮された果実感と強いタンニンが印象的なワインなので、香りや旨みがしっかりと引き出される「ボルドー型グラス」を使用して飲むのがおすすめです。
ボルドー型グラスは通常のワイングラスよりもやや大きめに作られているのがポイントで、チューリップのような形をしています。リムが少し狭くなっていて、香りが広がりやすくなるように設計されています。
このグラスを使ってシャトー・ムートン・ロートシルトを飲むことで、特徴であるほんのりとした渋みや酸味が口の中でバランスよくまとまった印象になります。強いタンニンや酸味もまろやかになり、口当たりが良くなるでしょう。
力強く濃厚なシャトー・ムートン・ロートシルトの赤ワインは、旨みをより一層引き立たせるガツンとした肉料理と好相性です。もともと赤ワインは肉料理に合うと言われていますが、シャトー・ムートン・ロートシルトは特にフルボディなので濃厚でリッチな味わいのものによく合います。
例えば牛フィレ肉のステーキやローストビーフを合わせると良いでしょう。また子羊のローストや、きのこのホイル焼きのような料理に合わせてみるのも良いかもしれません。メインディッシュに添えることで、特別なシーンの料理がより一層華やかになります。約10万円という高級ワインなので、ぜひスペシャルな日の1本としてセレクトしてみると良いでしょう。
5大シャトーの一つであるシャトー・ムートン・ロートシルトのワインは、いずれのヴィンテージも高額取引の対象となります。セカンドであるル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルトや、白ワインであるエール・ダルジャンも同様です。
当然買取査定の市場でも高値がつくので、未開封ボトルをお持ちの方はぜひ査定の利用を検討してみましょう。飲む予定のないシャトー・ムートン・ロートシルトがある場合も、買取査定を利用すればお得に現金化できます。
お酒買取専門店リンクサスでは、ただいまシャトー・ムートン・ロートシルトのようなボルドーワインを買取強化しています。専門知識を持ったスタッフが丁寧に査定対応するのでぜひお任せください。なおリンクサスは店頭買取・出張買取・宅配買取と3種類の買取方法をご用意しています。ワインは1本から、法人や業者の方からの大量買取依頼も受け付けているのでお気軽にご相談ください。
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シャトー・ムートン・ロートシルトのワインは、有名なボルドー5大シャトーの中でも最も豪華で派手なスタイルです。濃厚な味わいで、熟成するとさらに深みが増し完成度が上がります。
そんなシャトー・ムートン・ロートシルトのワインは、ラベルデザインの華やかさも相まってコレクター人気が高いアイテムとなっています。買取査定をご希望の方はリンクサスまでぜひお問い合わせください。
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