正露丸の香り?ウイスキーボウモア飲み方・価格と12年18年終売情報

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正露丸の香り?ウイスキーボウモア飲み方・価格と12年18年終売情報

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正露丸の香り?ウイスキーボウモア飲み方・価格と12年18年終売情報
ウイスキーが好きになり、シングルモルトを味わうようになると、モルトウイスキー通の先輩方が決まって勧めるのがアイラ系(蒸留所がアイラ島にある)の、スモーキーなウイスキーです。
ハイランド系の上品な味わいとは違い、正露丸のようなクセの強い香りに、一瞬「んっ!」という顔をすると、先輩方は“これこそがシングルモルトだよ”と笑いながら肩を叩くのです。
アイラ系はクセがあるのですが、慣れてくると鼻に抜ける香りに潮風を見つけるようになり、舌の上に大麦の甘さを感じるようになります。アイラ系の中でも“ボウモア”は女王と呼ばれるほどの気品を持ったウイスキーです。昔ながらの製法を守る頑固な蔵元で、 愛飲者が多いのもうなずけます。
そうした製法が見直され、また昨今のウイスキーブームを追い風に、古い時代の“ボウモア”が高値で取引されていると聞きます。“ボウモア”が評価される理由、その背景について解説します。
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紆余曲折 ボウモアが辿ってきた道

ボウモア蒸留所
ボウモアはスコットランドの西側にあるアイラ島で1779年に創業します。本社は今も当時と同じ場所にあり、スコットランド全体でも指折りの歴史をもつ蒸溜所と言えるでしょう。
※所在地: School St, Bowmore, Isle of Islay PA43 7JS イギリス

現在も町の象徴的な存在として親しまれています。
アイラ島の面積は淡路島よりもわずかに大きい程度で、人口はわずか3,500人ほど。緯度のわりには温暖な気候で、大麦を中心とした農業や製麦工場を営み、ウイスキー関連の産業で成り立っている世界でも珍しい島と言えるでしょう。
それを裏付けるように、この小さな島には9つのウイスキー蒸溜所があり、ボウモアの他、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、ブナハーブンなどマニア垂涎、いわば聖地のような島なのです。
小さな島なので、良質なウイスキー作りを続けるには企業として産業としての基盤がぜい弱でした。企業統合が繰り返されるなかで、満足な数量の製品が作れない時期もありました。
しかし皮肉にも、そうした希少性が現在の高値で取引される理由になっているのです。ボウモアはいかなる環境のもとでも、良質のアイラモルトを作り続けてきました。その信念が今の評価につながっているのです。


次の章では、ボウモアが守り続ける昔ながらの製法、蒸留所の様子、そしてアイラ島の環境や魅力についてお伝えします。

アイラという環境が育てた女王”ボウモア”

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ボウモアがアイラの女王と称される理由は、その環境つまりアイラ島の気候風土や蒸留所の置かれた位置関係にあります。それらについて掘り下げてみました。

アイラ島とは

アイラ島とは”
前述の通り、 アイラ島の面積は淡路島よりもわずかに大きい程度で、人口はわずか3,500人ほど。
島は温暖で大麦の生育に適し、さらに良質な水、そして島の4分の1を占めるピート(泥炭)に恵まれていたことから、ウイスキー製造が盛んになりました。
この島にある蒸溜所のほとんどが海辺に建っているため、独特の潮の香りがウイスキーに移り独特のフレーバーを生み出しています
島で作られるウイスキーはシングルモルトが中心ですが、有名なブレンデッドウイスキーの多くは個性を出すためアイラ産モルトを原酒として使用しているほどです。
最近はウイスキー産業だけでなく関連施設をめぐる観光事業もに力を入れていて、 毎年5月の最後の週に行われる音楽とモルトのフェスティバル”フェイズイル”は国内外からの観光客で賑わいます。
蒸留所をめぐり試飲体験ができるだけでなく、1840年代に建てられたコテージに宿泊しボウモアの蒸留所労働者とその家族の生活に触れることができます。

ピート(泥炭)とは

ピート(泥炭)とは
ボウモアだけでなく、アイラウイスキー(アイラモルト)の特徴であるスモーキーフレーバーを生み出すのがピート(泥炭)です。 アイラウイスキーをスモーキー=ピーティーと表現することがあるほどです。
ピートは日本語で泥炭(でいたん)と呼びますが、植物やコケ、海藻などが分解されず蓄積し炭化した地層のことを指します。
アイラでは昔から 泥炭を暖房や家事の燃料として使っていました。そのためウイスキー作りで大麦を乾燥させる際、燃料として使うことは当然だったのです。
半分以上水分が含まれる地層を切り出し、時間をかけて乾燥させ燃料にします。 寒い季節になると島全体がピーティーなニオイに包まれると言います。その香りが強く染み込み、アイラウイスキーらしさを醸すのです。

ボウモア蒸留所とは


ボウモアの個性は原料や製法にも起因しますが、出荷までの成熟期間を経てより際立つと言っても過言ではないでしょう。
2度の蒸溜を終えたウイスキー原酒は、バーボン樽( ホワイトオーク製 )とシェリー樽( スパニッシュオーク製 )を主体とした樽に詰められると、貯蔵庫に運び込まれます。
3棟ある貯蔵庫のなかでもっとも古い(スコットランドでは最古と言われる)「No.1 Vaults(第一貯蔵庫)」は波打ち際の岩壁を削り取るように建てられた、海に面した貯蔵庫です。
そこは海抜0メートル以下で、海が荒れれば波が外壁に叩きつけるような環境です。しかしその湿潤で、潮の香りが漂う貯蔵庫で成熟することで「ボウモア」らしい、力強く、かつ気高い香味が育つのです。

ボウモアの歴史


ボウモアは良質で個性的なウイスキーですが1779年の創業から200年に渡り事業経営は安定せず、譲渡・買収等を繰り返します
経営が厳しかった期間には、古い樽を使いまわすなど満足な操業ができなかったほどです。その後、サントリーがパートナーシップとして事業参加及び蒸留所の運営を担います。さらに1994年資本の30%を所有して完全に子会社化し、安定した経営を続けることが出来ようになっています。
創業からの足跡を記述します。

系譜

ボウモア
1776年:蒸留所を興すデビッド・シンプソンがボウモア村に引っ越す。
1779年:デビッド・シンプソンは農夫、商人、郵便局長、船乗りを経てボウモア蒸留所を設立。アイラ島で初めて免許を取得した蒸留所でした。
1837年: Wm & Jas Mutterが蒸溜所を買収。ムターは蒸留所を大幅に拡大したため、ボウモアの知名度が増し需要を高めることにつながりました。ムターは1887年まで維持しますが、その後オーナーが変わります。
1892年: 英国の実業家が買収。事業名を改称。


1925年:  J. B. Sheriff & Company (キャンベルタウンのジョン・シェリフ)に売却され、事業名をボウモア蒸留会社に変更。その後も事業譲渡を繰り返す。


1963年:スタンリーP.モリソン(Stanley P. Morrison)が買収。モリソンは蒸留所を大幅に再建しましたが、昔ながらの製法であるフロアモルティングなどを維持するなど功績があります。その後、サントリーがパートナーシップとして参加。
1994年:サントリーウイスキーが資本の30%を所有して完全に子会社化し現在に至る。

 

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昔ながらの製法

ボウモアは昔ながらの製法と職人に支えられ、以下の行程で作られています。

製麦


今では専門業者から麦芽を購入する方法が主流ですが、ボウモアには独自の麦芽納屋があり、そこで発芽を促します
生の大麦を近くのラガン川から引いた新鮮な水に27時間浸し、その後モルトバーンの石の床全体に広げます。
24時間かけゆっくりと発芽させ、さらに6~7日間はモルトマンと言われる職人が大型の木製シャベルを使用して、4時間ごとに湿った大麦をひっくり返します。この伝統的な方法はフロアモルティングと呼ばれ、スコットランドの蒸溜所でも採用しているのはわずかです。
これらの行程で大麦内の澱粉が発酵し、糖質に分解されます。小さな芽が見え始め「グリーンモルト」と呼ばれる状態になると、次のステップ(乾燥)に移ります。

乾燥

乾燥
フロアモルティングを終えた麦芽は、ウイスキーづくりに最適な段階で成長を止めるためにキルンと呼ばれる乾燥塔で乾燥させます。
最初の18時間は炉を使い、次の42時間は温度を60度程度に保ちながら熱風を使ってゆっくりと乾燥させます。このとき熱源としてピート(泥炭)を炊くため、独特の香がつきます。ボウモアの個性的なフレーバーが生み出されるのです。

糖化~発酵

乾燥を終えた麦芽はポルテウスモルトミルに運ばれ粉砕されます。次にお湯に浸し麦汁を作ります。でんぷん質が糖化し甘い液体になっていきます。
使われる仕込水は製麦段階でも使われたラガン川の水で、良質の軟水でありピート層を通っているため程よい香りがつき、ボウモア特有の麦汁に出来上がります
出来上がった麦汁は木桶の発酵槽に移されます。ここで酵母が加えられ、一定時間発酵すると”もろみ”(ウオッシュ)が出来上がります。

蒸留

出来上がったウオッシュはストレートヘッド型のポットスチルと呼ばれる銅製の窯で蒸留されます。温度が93℃に近づくとウォッシュが泡立ち始め、アルコールが蒸発し始めます。蒸気はポットスチルの首からラインアームに沿って上がり、そこで再び液体に変わります。
この時点でアルコール分は約22%なので再度蒸留が必要になります。
2回目の蒸留は、より小さなスピリッツスチルで行われます。ウォッシュスチルと同様に加熱され、蒸発し凝縮していきます。
水のように透明な液体ですがアルコール度数は69%となり、熟成する準備ができました。

貯蔵・熟成

蒸留行程で出来た原液(ニューメイクスピリッツ)は、樽に詰められ海辺の貯蔵庫で10年・20年・30年と熟成されます。 法律上では新しいメイクスピリットは、3年間熟成されて初めてウイスキーと名乗ることが出来ます。しかしボウモアでは最低9年間熟成させています。
『第1貯蔵庫』は海抜ゼロメートルに位置するため、潮風を呼吸し波しぶきを含んだ空気の中で静かに眠り続けます。そしてアイラモルトならではの、またボウモア特有の香りや味わいが醸成されていくのです。

ボウモア銘柄・注目商品7選

ボウモアの歩んできた道は複雑です。240年の歴史の中で事業譲渡や買収などを経て、現在はサントリーの下で安定した製品作りに従事しています。
しかし複雑な経営は思わぬ副産物を生み出し、その強烈な個性が世界のモルトマニアを唸らせているのです。珍しいボトルに入った珍品もありますが、ここではウイスキーとして珍重されている逸品を紹介します。

ブラックボウモア

銘柄 ブラックボウモア42年 1964 シェリーカスク 700ml
取引価格 300万円以上 ※現在価格
買取参考価格 100万円以上
評価 世界827本限定!
味・特徴 ブラックボウモアは現在幻と言われるほど希少性の高い商品です。ファーストからファイナルまで種類がありますが、状態によって取引価格が違います。5つのシェリーカスクで成熟したシングルモルトの色はほとんど黒に近く、名称の由来となっています。

 

ボウモア1963 30年

銘柄 モリソン記念ボトル世界600本限定 ボウモア1963年 蒸留 30年
販売価格 950,000円 ※現在価格
取引価格 200,000円以上
評価 モリソン記念ボトル世界600本限定 !
味・特徴 30年表記のボウモアは多く流通していますが、1963年代の蒸留商品は特に入手が難しい商品です。箱など付属品があればより査定金額がアップします。

 

ボウモア 1974

 

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銘柄 ボウモア 1974 21年
販売価格 199,999円
取引価格 40,000円以上
評価 エイジと年代表記あり
味・特徴 1974年のヴィンテージ商品も現在入手困難な商品です。21年というエイジ表記と1974年という年代記載がある商品と、エイジ表記が無く1974年のみ表記された2種類が流通しており、後者が珍品として高価で取引されています。

 

ボウモア 12年 旧ボトル

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銘柄 ボウモア BOWMORE 12年 旧ボトル(かもめ) ※ヤフオク
販売価格 25,300円 ※即決価格
取引価格 10,000円以上
評価 ヨード感、ピートのスモーキーさとフルーティなフレーバーが素晴らしい。
味・特徴 現在の商品が流通するまでは、このボトルが定番商品でした。カモメが印刷されたオールドボトルは貴重になっています。

 

ボウモア カスクストレングス

銘柄 ボウモア・カスクストレングス Cask Strength 56% 700ml  旧ボトル ※ヤフオク
販売価格 30,500円
取引価格 高価買入 ※状態による
評価 ☆×4.43  やはり最高です。原酒の味わいはこれに尽きると思います。
味・特徴 12年の旧ボトルに似ていますが、中央部分にカスクストレングスと表記があります。カスクストレングスとは加水されていない原酒のこと。そのためアルコール度数が高いのが特徴です。白ラベルのほか数が少ない シルクプリントもあり、さらに高査定です。

 

ボウモア 18年

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銘柄 ボウモア 18年
販売価格 23,000円
評価 ☆×5  香りの良さ、色の美しさ、食事との相性がいい。
味・特徴 サントリーが事業参加することで安定したクオリティのボウモアが生産されるようになりましたが、18年は休売となってしまいました。クセのある伝統の味わいをしっかり受け継いでいます。

 

ボウモア 12年

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銘柄 ボウモア 12年
販売価格 4,000円
評価 ☆×4.48
味・特徴 上記同様 サントリーが事業参加後に製造された現行品の12年です。18年に比べライトな仕上がりになっていますが、女王らしい気品に満ちた香りと味わいです。

 

個性を楽しむ飲み方、海の幸とのマリアージュ

 

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ボウモアに限らずアイラ島のウイスキーはピート臭、独特の香り・風味が強いのが特徴であり個性です。 しばしば「正露丸のように薬臭い」「強烈な燻製の香り」「潮っぽい磯のにおい」などと酷評されることも。
しかし冒頭でも書きましたが、この個性を受け入れないとウイスキー通、モルト通とは名乗らせてもらえないのです。
香りは個性的ですが、味わいはまろやか。南国の果実を思わせるフルーティさ、蜂蜜のような食感があるという感想もあります。中には”焼き芋”の甘さを感じるという意見さえあります。つまり間違いなく”うまい”モルトなのです。
飲み方の基本はこの個性を充分に味わうことです。そして現地の気候風土を考慮したアテを用意することです。
熟成の進んだもの、例えば18年以上であればストレートが良いでしょう。少量口に含み、体温で暖まり鼻孔に登る香りを楽しみます。キツイようなら少し加水しトワイスアップで香りを開いてあげると良いでしょう。同量の水で割る方法ですが、一般的にウイスキーの香りがもっとも引き立つのはアルコール度数が20~30度とされています。
12年などの若いモルトなら、ハイボールで飲むスタイルが人気です。少し濃いめにしてレモンなどは入れず、炭酸の気泡とともにボウモアの香りを楽しみます。グラスのふちに塩を飾るスノースタイルも浸透し始めているとか。
牡蠣
アテに相応しいのはシーフード類です。 例えば牡蠣、アイラ産は有名です。
ボウモアが潮風のウイスキーと言われるように、海の幸とのマリアージュは完璧です。

ボウモア 『買取価格・相場まとめ』

 

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上記銘柄紹介と被る表示もあります。種類が多すぎて全ては記載できませんがご参考ください。

ボウモア 21年 1973 55,000円~
ボウモア 27年 ポートカスク シングルモルト 36,000円~
ボウモア 25年 アイラ シングルモルト 67,000円~
ボウモア 30年 シードラゴン セラミックボトル 100,000円 ~
ホワイトボウモア43年 1964 バーボンカスク 350,000円 ~
ゴールドボウモア44年 1964 ファインオークカスク 500,000円 ~
ブラックボウモア42年 1964 シェリーカスク 550,000円  ~

いずれも状態によります。箱、特に木箱などの付属品が付いていると査定額があがる可能性があります。複数の業者に相談して納得の価格をゲットしましょう。
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まとめ ボウモアを現地で楽しむ。

まとめ ボウモアを現地で楽しむ。
ボウモアはクセの強いウイスキーなので好き嫌いが分かれます。お酒は嗜好品なので無理にモルト通を気取る必要はありませんが、アイラモルトはハマると抜け出せない魔力をもっているのも事実です。
ビンテージやオールドタイプが話題になるので味わってみたい気持ちはありますが、昨今のウイスキーをはじめとする洋酒の高値は尋常ではありません。ボウモアなどのアイラ系のウイスキーも例外ではなく、経営権がサントリーに移る前に製造された銘柄や記念ボトルなどは驚くほどの価格で取引されています。
現行品であれば、日本にいながら適正価格でボウモアを味わうことが出来ます。しかし、より本物を望むのであれば、アイラ島へのウイスキーツアーに参加するのも魅力的です。毎年5月には島をあげての祭りが盛況です。そして白壁が美しいボウモア蒸留所のコテージ。
近くで獲れたシーフードをアテに、現地の水飲むトワイスアップもどんな味なのか想像するだけでワクワクが止まりません。

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