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美味しいワインを飲んでいると、ついつい飲み過ぎてしまい酔いが回ってしまう・・・そんな体験をしたことがある方も多いのではないでしょうか?
それもそのはず、実はワインはビールよりも大幅に高いアルコール度数のお酒なんです。普段からワインに飲み慣れていないと、適量がわからず飲み過ぎて体調不良や二日酔いの原因となることもあるでしょう。このような事態を避けワインを最後まで美味しく楽しむためには、まずはワインのアルコール度数に関する知識を深めておきましょう。
この記事ではワインのアルコール度数の平均や、シャンパン・貴腐ワインなどのアルコール度数について詳しく解説していきます。
目次
ワインはブドウなどの果実をベースに作られる醸造酒のことを指します。原料となる果実の種類や製法によってワインのアルコール度数は変わってくるため一概には言えませんが、基本的に一般的な銘柄のワインのアルコール度数は12%前後だと言われています。
なおワインの色によってもアルコール度数は変わってきます。白ワインに比べ、赤ワインの方がアルコール度数が高いものが多い傾向にあります。
お酒の種類 | アルコール度数の平均 |
---|---|
白ワイン | 5~14% |
赤ワイン | 12~16% |
ビール | 5% |
日本酒 | 15〜17% |
焼酎 | 20~25% |
ウイスキー・ブランデー | 40〜43% |
ここで、ワインのアルコール度数を他のお酒と比較したデータを見てみましょう。
上表を見て分かる通り、ワインのアルコール度数はビールに比べて倍近くあります。それだけビールに比べてワインが酔いやすいということにもなるので、飲むペースには充分注意しましょう。なおワインのアルコール度数は日本酒よりは低いものの、銘柄によっては日本酒並みに強いボトルもあります。
一方でワインのアルコール度数は、焼酎やウイスキー・ブランデーよりは低いです。これはワインが醸造酒であるのに対し、焼酎・ウイスキー・ブランデーは蒸留酒であることが理由に挙げられます。蒸留酒は酒造りの工程で“蒸留”によってアルコール成分を高めていきます。そのため自然とアルコール度数の高いお酒になります。
ただし焼酎やウイスキーは、ストレートで飲むよりも水や炭酸などで割って飲まれることが多いです。飲み方や濃さによっては、水割りの焼酎1杯よりもワイン1杯の方が酔いやすくなることも充分にあり得ます。
厚生労働省によると、適切なアルコール摂取量の目安は1日あたり純アルコールで20gとされています。これをアルコール度数約12%のワインで考えた場合、ワイングラス2杯弱ほどになります。健康被害や悪酔いを防ぎながら楽しくワインを飲むためには、適量を守りつつ1日の飲酒量をうまく調整するようにしましょう。
厚生労働省 飲酒のガイドライン
もちろん体調やお酒の強さによって、適切な量は変わってきます。自分にとってちょうどいいと感じるバランスを見つけながら、休肝日なども作り上手にワインと付き合っていきましょう。
もし強いアルコールが苦手という方は、ワインの中でも低アルコールのものを探してみるのもありです。ワインのラベルを確認することで、ボトルごとのアルコール度数がわかります。
ワインのアルコール度数は約12%前後と述べましたが、それはあくまでも平均の話であり、銘柄によってワインのアルコール度数には大きな差があります。
ワインのアルコール度数には、「品種」「産地・畑」「収穫時期」「発酵方法」といった要素が影響してきます。
ワインのアルコール度数はブドウの品種によって変わってきます。
ワインを作るプロセスの中では、アルコール発酵が行われます。まずはブドウをタンクに移し、酵母と呼ばれる微生物を添加することで発酵が進んでいきます。このときブドウの糖分が多いほど、アルコール発酵が進みやすいのでアルコール度数が高くなります。
つまり糖分をよく含むブドウ品種から作られるワインであるほど、アルコール度数が高くなりやすい傾向にあります。ワイン用のブドウ品種にはかなりの種類があるため、その分だけ差が生まれます。
同じ品種のブドウであっても、作られる場所や畑の土壌によって糖度に差があります。基本的には気温が温暖かつ日照時間が長い地域で栽培されたブドウの方が、ブドウが熟しやすいため糖度も高く、その分アルコール度数の高いワインができやすくなります。
一方涼しい場所や日照時間が短い地域で育てられたブドウのワインは、アルコール度数も控えめになりやすいです。
原料となるブドウをいつ収穫するかでも、アルコール度数は変わってきます。ブドウの収穫時期をあえて遅らせるような収穫方法を“遅摘み”と言いますが、遅摘みのブドウは糖分が凝縮されるためワインにしたときのアルコール度数が高くなりやすいです。
ブドウ農家やワイナリーの中には、あえてワインのアルコール度数を高めるために遅摘みのブドウにこだわっている所もあります。
ブドウの発酵の時間が長くなればなるほど、その分アルコールも発生します。そのため長時間かけて発酵されたようなワインであるほど、アルコール度数は高くなります。
例えば赤ワインの場合は発酵が最後まで進められるため、自然とアルコール度数が高くなります。一方、白ワインの場合は発酵が製造の途中でストップされるため、赤ワインに比べてアルコール度数が控えめなものが多いです。
ちなみに発酵が控えめであるということは、ワインに糖分が残りやすいということにもなります。そのため糖分が残る=甘口のワインには、低アルコールのものが多いのが特徴です。
スパークリングワインは発泡性のワインのことです。ブドウを原料に発酵させて作られるという点ではワインと同じであり、アルコール度数も10〜12.5%ほどとワインに近い値となります。
ただしスパークリングワインにはさまざまな作り方があり、中にはアルコール度数が5%ほどの低アルコールに抑えられているような商品もあります。
シャンパンは正式には「シャンパーニュ」という名称の飲み物のことで、スパークリングワインの一種です。ただしスパークリングワインが全てシャンパンを名乗れるわけではなく、細かな定義が決められており、基準を満たしたものしかその名を名乗れません。シャンパンは一流の高級スパークリングワインとして、乾杯シーンやギフトなどによく選ばれています。
なおシャンパンは定義によってアルコール度数11%以上と必ず決められています。そのため他のスパークリングワインとは違い、5%などの低アルコールの銘柄が存在しないため注意しましょう。シャンパンは上品かつ優しい口当たりでついつい飲み進めてしまいがちですが、意外とアルコール度数が高く、飲みすぎると酔いの原因となってしまうことがあります。
ワインの中には貴腐ワインと呼ばれるものがあります。貴腐ワインはいわゆるデザートワインと呼ばれるようなワインの一種で、濃厚な甘味を持つのが特徴です。
貴腐ワインはブドウに菌がついた「貴腐ブドウ」から作られます。貴腐ブドウは通常のワインに使われるブドウに比べて非常に糖度が高く、出来上がるワインは最高級レベルの甘口になります。ちなみに貴腐ワインのほとんどは収穫から醸造までに時間も手間もかかるため、全体的に価格の高いリッチなものが多い印象です。
貴腐ワインは原料のブドウや発酵の方法・時間がアルコール度数に大きく影響します。貴腐ワインの中にはアルコール度数12%ほどのものもあれば、糖度を保つためにアルコール度数が5%ほどに抑えられたような銘柄も存在します。
貴腐ワインは比較的低アルコールのものを見つけやすく、ワインの強いアルコールが苦手と感じる方からも人気を集めています。
ヴァイングート・カール・エルベスのリースリング2015 Q.b.A.。
いにしえのモーゼルらしい、低アルコール、ハッキリした甘口の白ワイン。グラスに注ぐと壁面に沸き立つ泡は、残糖度の証し。度数が10%を切るため、味わいは高品質で溌剌とした葡萄ジュースといった感。デザートワイン一択 pic.twitter.com/jaVNJwZ3kB— ピノネロ (@PinotnoireVin) April 12, 2017
リースリングは、白ワイン用のブドウ品種である「リースリング」を使ったワインのことです。なおドイツが主な産地ですが、ドイツ以外の諸外国でも作られています。
ドイツで作られるリースリングは特にアルコール度数が低く、およそ7〜8%程度となっています。ドイツのものは特に甘口であり、ジュースのように楽しめるデザートワインとして人気を集めています。
リースリングの中には数千円で買えるようなボトルから、何万円も超えるものまであります。自宅用としてはもちろん、ギフトに選ばれることが多いワインでもあります。
昨夜はいただきもののランブルスコ。
アルコール度数8%で軽い口当たり、渋すぎず、甘すぎず。
お食事とともにグビグビ飲むにはランブルスコの選択肢っていいね♡昨夜の我が家の深夜食堂
・焼きししゃもの新玉ねぎマリネ
・空豆と3種のチーズリゾットちなみにこれ、深夜2時の話? pic.twitter.com/tyCe8vxhTa
— megumi?ワインenjoy中 (@megumi06711838) March 19, 2022
ランブルスコはイタリアで作られるスパークリングタイプの赤ワインです。アルコール度数は8〜10%とやや控えめで、特に赤ワインにしては低アルコールで飲みやすいです。
ランブルスコは製造過程でブドウ果汁が残っている状態であえて発酵を止めてしまうことにより、軽快な飲み心地を楽しめるように工夫されています。赤ワイン特有の渋みが少ないため、初心者でも親しみやすいのが魅力です。
またランブルスコの中には1,000円台で購入できるような銘柄も多く、シャンパンなどのスパークリングワインに比べコストパフォーマンスが高いことも人気の理由です。
本日はポルトガルのマデイラ島の酒精強化ワイン「マデイラ」のテイスティング取材。マデイラ島と言えば、サッカー選手 クリスティアーノ・ロナウドさんの出身地としても有名です。近年、ソムリエ試験の二次でもよく出題されていますが、日本でも年々、ご自宅でも飲まれるようになってきています。 pic.twitter.com/8Z0waGGCbA
— 田邉 公一? Wine director (@tanabe_duvin) January 14, 2022
酒精強化ワインはフォーティファイドワインとも呼ばれるもので、醸造工程中にアルコールを添加してアルコール分を高めたお酒のことを指します。味にコクが生まれ、また保存性も高まっているのが特徴です。
代表的な酒精強化ワインには以下のものがあります。
酒精強化ワインには赤ワイン・白ワイン、甘口〜辛口と色々なタイプのものがあります。通常のワインがアルコール度数12%程度であるのに対し、酒精強化ワインのアルコール度数は15%以上になります。
見つけてしまったのでアマローネ追加。
度数に注目(笑)
めっちゃ旨い。 pic.twitter.com/lzsPJebTaf— アカハネ (@Cmp8LnpxBct4Sj5) December 4, 2021
アマローネはイタリアの高級赤ワインの一種です。収穫後3〜4ヶ月ほど陰干したブドウを原料に使うのが特徴で、妖艶な香りとビロードのような質感、そしてチョコレートのような苦味を感じさせる味わいをしています。
アマローネはとても手の込んだワインであり、なんと最低でも2年以上樽熟成をさせ、さらにそこから瓶詰め後にも半年以上の熟成が加えられます。熟成期間が長いことにより、アルコール度数も高まっており16%近くまであります。
製造に手がかかる分、アマローネはデイリーワインというよりも少しリッチな印象を受けます。アルコール好きの方やワイン好きの方から人気の高いワインでもあります。
今回はワインのアルコール度数について解説しました。
ワインのアルコール度数は12%前後と、ビールに比べ約2倍のアルコールが含まれています。また焼酎やウイスキーに比べるとアルコール度数は低いものの、基本的にワインはストレートで飲まれることを考慮すると、数あるお酒の中でもやや強めであると言えるでしょう。
なおワインの細かなアルコール度数は、銘柄や製法によっても異なってきます。中には5%、7%など飲みやすいアルコール度数のワインもあるのでぜひ挑戦してみてください。
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