ワインの常温保存は腐るのか?開封・未開封時の賞味期限と保存方法

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ワインの常温保存は腐るのか?開封・未開封時の賞味期限と保存方法

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ワインの常温保存は腐るのか?開封・未開封時の賞味期限と保存方法
自宅にあるワインを見ながらふと、「ワインには賞味期限があるのだろうか?」と考えたことはないでしょうか。
ワインはお酒であり、食品。当然、賞味期限が存在するものと考えている方が多いと思います。
ここでは、ワインの賞味期限について、さらにワインの飲み頃や熟成、保存方法などを徹底解説。ワインに賞味期限があるか知りたい方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
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ワインに賞味期限はある?

ワインには賞味期限があるのでしょうか。まず、ワインの賞味期限の有無について解説していきます。

ワインに賞味期限はない

結論、ワインに賞味期限はありません。「なぜ?ワインは腐らないということ?」と思った方もいるかもしれません。ワインはブドウのみから造られているお酒であり、製造の過程でさまざまな成分が生成されます。
酸やポリフェノールなど、それらが抗酸化作用などを持っていることから(殺菌作用なども)、ワインそのものが腐るということはないということです。
しかし、ワインが微生物汚染にあったり細菌などが混じった場合、そのワインは劣化し美味しく飲用することは困難になります。

ワインは熟成するお酒

「ウン十年物のワインを手に入れた」など、“〇〇年もののワイン”といわれているものがあることはご存知でしょう。仮にワインに賞味期限があった場合、こういったワインが存在していること自体がおかしな話となります。
ましてや数十年前は今ほど保存技術が優れていないわけですから、熟成ワインの存在はどれだけワインが長持ちするお酒かをものがたる存在でしょう。

例えば、これらワインは長期熟成された高級ヴィンテージワインとして市場でも高値で取引されています。
・シャトーマルゴー 1996


・シャトーペトリュス 1982
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シャトー・ペトリュス
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・シャトーディケム 1976

・ラ ターシュ グラン クリュ ドメーヌ ド ラ ロマネ コンティ 1976

ワインは上記で解説したようにポリフェノールや酸が多く含まれるお酒であるため、ゆっくりと熟成させることが可能です。また、長年熟成させるワインはアルコール度数が高い傾向にあるため、さらに耐久性があります。
“ワインは熟成するお酒”とわかれば、賞味期限がないことがよく理解できるでしょう。

ワインの未開封と開封後の状態について

ワインの未開封と開封後の状態について
ワインには賞味期限がありませんが、未開封と開封後についてはどういった違いがあるのでしょうか。ここからは、未開封のワインと開封後のワインの違いについて解説していきます。

未開封であれば数年以上は持つ

上記で解説したようにワインには賞味期限がありません。そのため、未開封状態であれば数年以上は美味しい状態で飲むことができるでしょう。
しかしここでいう、“数年以上”というのは決して飲めなくなるわけではなく、“飲み頃”を意味しています。ワインには賞味期限がありませんが、一方で美味しく飲めるタイミングである、“飲み頃”は存在しています。それについて詳しくは後述するので、参考にしてみてください。

開封後はすぐに飲まないと劣化する

一方、ワインを開封した後はどうなるのでしょうか。ワインは開封した後、どんなハイテク装置を利用しても空気中の酸素に触れ、“酸化”します。ワインの劣化のほとんどの要因は酸化といわれており、開封した瞬間からワインの寿命は急激に縮まっていくのです。
酸化によりワインのアロマや風味、さらに酸化により酸味を感じるようになるなど、開封した瞬間の感動は時間と共に失われていきます。
さらに何らかの理由で微生物が入り込んだりする可能性もあるでしょう。結論、開封後のワインはすぐに飲んでしまうことをおすすめします。

ワインの飲み頃について

ワインの飲み頃について
ワインには飲み頃があるとお伝えしました。飲み頃とは、“そのワインを最も美味しく飲める時期”です。ここからは、ワインのカテゴリ別の飲み頃をまとめました。

  • ・手頃な価格の赤・白ワイン
  • ・熟成タイプではない赤・白ワイン
  • ・熟成タイプの赤・白ワイン
  • ・スパークリングワイン
  • ・酸化防止剤無添加の赤・白ワイン

それぞれ解説します。

手頃な価格の赤・白ワイン

近年、ワンコインでも手軽に購入できるワインが増えています。
これら手軽に飲める赤ワインや白ワインは、“早く飲んで美味しい”造りとなっている場合がほとんどです。そのため市場に並んでいる時はすでに飲み頃といったことを考え、半年から1年以内に飲みきってしまった方が美味しく飲むことできます。
また、開封後は当日か翌日までには飲みきってしまった方がよいでしょう。

熟成タイプではない赤・白ワイン

やや価格が張るワインの中でも、熟成タイプではないワインが多くあります。
まず、赤ワインは基本的に瓶詰めされた後、1年以上熟成されて市場に出回ります。白ワインは、瓶詰めした当年、または翌年に市場に出回るといった形です。
長期熟成を前提に造られていない赤ワインや白ワインの場合、赤ワインは2年以内、白ワインは1年以内が飲み頃と考えられます。
熟成を目的としていないため、あまり長期間熟成させるとそのワインの魅力である風味などが無くなっている可能性があるためです。ただしカジュアルなワインではなく多少しっかりと造られているワインなので、開封後は正しい保存方法であれば一週間ほどは美味しく飲むことができるでしょう

熟成タイプの赤・白ワイン

熟成タイプの赤ワインや白ワインの飲み頃は、その銘柄や品種によっても変わってきます。
一般的にカベルネ・ソーヴィニヨンやテンプラリーニョを中心に使うフルボディの長期熟成タイプの赤ワインは、4年から10年以上が飲み頃。シャルドネを樽熟成させた高級白ワインであれば、2年から6年以上が飲み頃になります。
一部、ボルドーやブルゴーニュのグラン・クリュレベルの高級ワインの場合、銘柄によって20年から50年以上で飲み頃を迎えるものもあるほどです。
開封後の飲み方について詳しくは後述しますが、少し時間をおいて酸素と触れ合わせてから飲むと香りが開き真価が味わえます。
徹底された保存方法であれば1週間程度美味しく飲めますが、かなり熟成が進んでいた場合は劣化スピードが早いため、翌日には飲みきりたいところです。

スパークリングワイン

スパークリングワインの飲み頃は、基本的には1年以内と考えてよいでしょう。しかし、詳しくは後述しますが、高級シャンパンやカバ、フランチャコルタなど熟成を目的としているものであれば、5年から10年以上寝かせると飲み頃を迎えることがあります。
しかし、これらは一部のスパークリングワインであり、一般的なスパークリングワインであれば購入後にすぐに飲んでしまうのがおすすめです。
また、スパークリングワイン用のワインストッパーがあれば3日間は問題ありませんが、できれば炭酸や酸化の関係上、スパークリングワインは開封後すぐに飲みきってしまうのが理想的でしょう。

酸化防止剤無添加の赤・白ワイン

近年、酸化防止剤無添加などナチュラルな造りのワインに人気が集まっています。
酸化防止剤無添加の赤ワインや白ワインは、「大手メーカー」が手掛けた大量生産のものと、ドメーヌなど小さな生産者が自然な造りをしているものに分けられます。
例えば前者はかなり手頃な価格のワインに入るため、購入後はすぐに飲みきってしまうことをおすすめします。
一方、自然のまま、ブドウの力だけで繊細に造られているワインも酸化防止剤である亜硫酸などをほとんど使っておらず、劣化スピードが早い上に微生物汚染されやすいワインです。できれば購入後すぐか、正しい保存方法であれば半年から1年以内を飲み頃としたいところでしょう。
酸化防止剤無添加ワインは開封後の酸化スピードも早いこともあり、すぐに飲みきってしまう、または正しい保存方法で2日以内には飲みきってしまうことをおすすめします。

ワインの熟成について

ワインの熟成について
熟成可能なワインは、上記の一般的なワインの飲み頃よりピークの期間が長いことが特徴です。ここではワインの熟成について解説していきたいと思います。

熟成できるワインとは?

ワインは熟成可能とお伝えしてきました。しかし、厳密には熟成できるワインとそうでないワインが存在します。ワインの熟成はとても複雑なので一概に伝えることができませんが、これら特徴があります。

  • ・渋みや酸味が取れてまろやかな酒質になる
  • ・熟成による特有の香味が出てくる
  • ・複雑性が増し、奥行きが出る

熟成できるワインの条件は、最良のブドウを原料としていることですが、長期熟成させることを目的とした醸造がなされているところもポイントです。
例えば、ワインの熟成にはポリフェノールや酸などが関連するとお伝えしましたが、これらが豊富なワインは熟成に向くワインと考えられます。
20年先の飲み頃を目指して造られる高級赤ワインの場合、出来上がったばかりのワインは渋く、“硬い”印象。それが年月を経ていくことで丸みを帯びていき、まろやかでビロードのような繊細な味わいに変化してくのです。

熟成ワインを美味しく飲むには?

熟成ワインを美味しく飲むには、まず正しい状態で保存されていたか否かが重要です。例えば高級ワインを扱うワインショップの場合、店舗の特別なカーヴでワインを保管しているはずです。ご自宅で熟成する場合も、ワインセラーなどを利用しながら正しい環境で保存しましょう。
そして、抜栓した後は少し時間をおいて空気中の酸素と接触させましょう。本来ワインは酸化に弱いのですが、長期熟成されたワインは還元的な状態になっており、香りなどが閉じ込められている状態です。
よく、“ワインをひらく”といいますが、1時間から2時間程度は開封後、グラスに注がずにデキャンタなどで準備をしておきましょう。
そしてグラスに空気を含むようにゆっくりと注ぎ、その高貴な味を楽しみます。

熟成ワインの保存方法

ワインの保存方法について詳しくは後述しますが、先に熟成ワインの保存方法をお伝えします。ワインは非常に繊細であり、温度・湿度・光・振動などに弱く、できればこれらを調節できるワインセラーで保存しておきたいところです。
仮に相応しくない場所で保管するとワインの劣化に繋がるだけでなく、熟成スピードが早まることから飲み頃をあっという間に過ぎてしまうといったことが起こります。
また、熟成を目的とした高級ワインはコルク仕様がほとんどあることから、コルクを湿らせる意味でもボトルを横にして保管しましょう。
一部、立てて保存するといった意見もありますが、ワインセラーの多くはボトルを寝かせる仕様です。高級ワインを熟成させたいうのであれば、ワインセラーのスペックにもこだわるとよいでしょう。

ワインの保存方法と注意点

ワインには飲み頃がありますが、その飲み頃を迎えるための間“適正な保存状態”であることが重要です。
あと1年後くらいに飲み頃を迎えるワインであっても、厳しい環境の中で放置していればワインが劣化してしまう恐れがあります。ここでは、ワインの保存方法における注意点を下記にまとめました。

  • ・温度
  • ・湿度
  • ・光 
  • ・振動
  • ・におい

それぞれ解説していきます。

・温度

ワインの温度に注意
ワインの保存でまず気をつけたいのが温度です。ワインは熟成できるということは、その液体は瓶詰めされた後でも生きているといった意味で捉えることができます。
ワインの保存に適正といわれている温度は「13から15度(フルボディの赤ワインなら18度)」といわれており、これらの温度がもっともワインが熟成しやすいといわれています。
あまりに高い温度で保存するとワインの熟成が想像以上に進み過ぎてしまい、いつ味わいのピークがやってくるのかわかりません。
さらにキンキンに冷やせば冷凍してまい味わいが薄まりますし、ワインを飲む際の急激な温度変化により液漏れなどの危険性が発生します。ワインを保存する際は適正温度が必須条件です。

・湿度

ワインセラー
天然コルクを利用しているワインの場合、湿度にも気を配る必要があります。その理由として、天然コルクは収縮性があり、乾燥度合いによっては収縮してしまい酸素を透過し過ぎてしまうことがあるからです。
上記でも解説しているように、ワインが劣化する大きな要因は酸素との接触による酸化です。コルクが収縮すればするほど隙間ができるため、ワインの保存中に酸素の流入量が増加し、ワインが劣化してしまう恐れがあります。
また一方で湿度が高過ぎる場合、天然コルクがカビてしまう可能性が出てきます。ワインに一切触れない上部分が軽くカビているのであればよいかもしれませんが、何らかの要因でそのカビがワインに入り込めばお酒として飲めなくなってしまう恐れがあるのです。
ちなみに理想的な湿度は75%前後が最適といわれているため、それを守るようにしたいところです。

・光

ワインを保存する際、光にも注意
ワインを保存する際、光にも注意しましょう。その理由としては、日光など紫外線を直接浴びるとワインの成分などが反応してしまい、硫黄等に関連する香りを発生させる恐れがあるからです。
例えば、日本酒の場合、光の影響を受けたものは日光臭、日向臭いなどともいわれています。そもそも、ワインボトルには黒色や濃い茶色、緑といったボトルが多いことを思い出しましょう。これは日光や蛍光灯など光を透過しにくいようにする働きを期待していることが理由です。しかし、完全にシャットアウトできるわけではなかったり、透明ボトルなど光を透過しやすいワインボトルも少なくありません。
そのため、ワインを保存する際はできるだけ光が当たらない、「暗所」が理想的なのです。

・振動

ワインを保存する場合、「振動」にも気を使う必要があるでしょう。ワインが熟成してまろやかな口当たりになる理由に、エタノールのクラスター状態が関連しているといわれています。
強い振動によってこの粒子間の安定性がなくなることで、本来ワインが持っていたまろやかさや口当たりが損なわれる可能性があるのです。意外かもしれませんが、ワインの保存はできるだけ静かで振動が起きない場所が理想的です。

・におい

ワインを保存する際、やはり周囲のにおいにも気を使いたいところです。熟成に向くワインの多くがコルクを使用していますが、コルクの魅力は極微量な酸素を透過するところです。
それによりワインがゆっくりと理想的な熟成を進めるわけですが、一方で強いにおいのする場所に保管すると、そのにおいもワインに取り込むことになってしまいます。軽く後で触れますが、さまざまな食品のにおいが充満している冷蔵庫にワインを長期間保存しない方がよいといわれてる理由がここにあるのです。
もちろん、においを防げるキャップを利用していたとしても、瓶自体に何かにおいが染み付いてしまえば手についたり、ボトルからにおいが発せられることから、どちらにせよあまり好ましい保存環境でないことはたしかでしょう。

ワインを保存する場合の方法

熟成ワインに限らず、ワインは正しく保存することで理想的な飲み頃を迎えることができます。ここからはワインを保存する場合の方法について下記にまとめました。

  • ・コルクの場合
  • ・スクリューキャップの場合
  • ・ワインセラー
  • ・温度が一定の暗所
  • ・冷蔵庫

それぞれ解説していきます。

・コルクの場合

コルクの場合、酸素を透過するため一度開封したらできるだけワインストッパーを利用したいところです。できれば品質の高いものを利用することがおすすめでしょう。
例えばこれら商品はとくにワインの酸化を防ぐことに優れています。
・バキュバン ストッパー


・電動真空ワインストッパー

・アンチ・オックス
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ワインストッパーは外部からの酸素を取り込めないようにするだけでなく、中にはボトルの空間部分“ヘッドスペース”に入り込んだ酸素を取り出す機能を持つものもあります。
コルクのワインを長持ちさせたい場合、必ずこれらを利用することをおすすめします。

・スクリューキャップの場合

スクリューキャップの場合、ほとんど酸素を透過することがないため、もう一度栓をするだけで高い保存効果を発揮します。
一般的なスクリューキャップの場合、1日に透過する酸素量は0.0002~0.0008ccのみともいわれており、ある意味市販のワインストッパー以上の力を持っています。
しかし、一度開封した場合は必ずヘッドスペースに酸素が入ってしまうことから、前述した「バキュバン ストッパー」や「アンチ・オックス」を利用するとよいでしょう。
また、これらもおすすめです。
・プライベート・プリザーブ ワイン保存用 窒素ガス

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・コラヴァン(Coravin) ガスカプセル
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窒素充填は酸化防止を防ぐためにおこなわれている方法です。窒素は無味無臭、無色の気体であり身体に悪影響を及ぼしません。
取り入れることでワインが酸素に触れることを防止できるため、スクリューキャップのワインにも有効と考えられます。

・ワインセラー

ワインを保存する場として、もっとも適しているのはワインセラーです。「ワインセラー」という名が付けられているように、ワインのために開発されているセラー。
「温度・湿度・光・振動」など、ワインを保存するために適した環境が整えられています。ただし、ワインセラーと一口にいってもその種類は豊富であり、どういったものを選ぶかが重要です。例えば、これら商品は高い品質で人気があります。
・WE-C27W コンプレッサー方式27本収納用ワインセラー


・さくら製作所 ワインセラー ZERO Advance
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ワインセラーを選ぶ際は、何本入るのか、スリムか、静音なのか、また温度調節の幅など、さまざまな機能が付いているものがよいでしょう。高級ワインを熟成したいという場合、やはりそれなりのスペックのワインセラーを選びたいところです。

・温度が一定の暗所

ワインセラーが無い場合でも、自宅にワインの保存に適している場所があればそこで問題ありません。温度変化が大きくならず、湿度も70%程度、暗所が理想的です。新聞紙などでワインを包み玄関先など温度変化が大きくない場所などはよいでしょう。
自宅でこれら条件が揃っているところを見つけてみてはいかがでしょうか。

・冷蔵庫

ワインの保存場所で冷蔵庫は推奨されていませんが、それは「長期保存」する場合です。冷蔵庫は閉めていれば暗所であり温度も一定であるため、購入後一週間から二週間以内に飲みきる予定であればむしろ優れているといえます。
ただし冷蔵庫は強い乾燥状態であるため、天然コルクの高級ワインなどは避けるべきでしょう。また、頻繁に冷蔵庫を開閉する方の場合、ワインへの振動が心配ですので注意してください。もちろん、お漬け物やにおいの強い食品のそばは避けるようにしたいところです。

余ったワインの活用法

開封後のワインは正しく保存さえすれば、最大1週間程度は美味しく飲むことができるでしょう。しかし、飲みきれなかったワインをそのまま放置し、捨ててしまうといった方も多いかもしれません。
ワインは賞味期限がないとお伝えしたように、そのまま捨ててしまうのは大変もったいない行為です。ここでは、余ったワインの活用法を下記にまとめました。

  • ・カクテルにする
  • ・サングリアにする
  • ・ホットワインにする
  • ・料理酒として使う
  • ・ワインボトルをインテリアとして利用する
  • ・買取に出す

それぞれ解説します。

・カクテルにする


ワインはリキュールやほかの飲料と組み合わせることで、カクテルとして利用できます。例えばこれらワインカクテルが有名です。

  • ・カーディナル(赤ワイン+クレームドカシス)
  • ・シンフォニー(白ワイン+ピーチツリー+グレナデンシロップ+シロップ)
  • ・キール・ロワイヤル(スパークリングワイン+クレームドカシス)
  • ・ロゼ・パンプルムース(ロゼワイン+ピンクグレープフルーツジュース+はちみつ)

自宅にリキュールがなくてもジュースなどで割るだけでも美味しいワインカクテルが作れるので、ぜひ挑戦してみましょう。

・サングリアにする


余ったワインをフルーツを漬込んだサングリアとして再利用する方法もおすすめです。サングリアはスペイン発祥のフレーバードワインのひとつで、主にフルーツと砂糖、シナモンスティックを利用した甘酸っぱさが楽しめる人気のワイン。
主に赤ワインのサングリアが主流ですが、白ワインのサングリア・ブランカなど比較的自由に楽しむことができます。
漬込むフルーツは自由ですが、白ワインで作る場合は柑橘系やパイナップルなどがおすすめです。

・ホットワインにする


体を芯から温めたいといった方には、ホットワインもおすすめです。ホットワインはその名の通り温かいワインのことで、グリューワインやヴァンショーとも呼ばれています。
一般的にワインにシナモンなどの香辛料と砂糖、フルーツなどを組み合わせて一緒に温められ、11月からクリスマス時期にマーケットなどで販売されることが多い傾向です。
主に赤ワインで作られることが多いですが、白ワイン、ロゼワインなどでも美味しいホットワインが作れるので挑戦してみましょう。

・料理酒として使う


ワインは料理酒として利用することができます。ワインはそもそもアルコール飲料なので食材の臭みを消したり味わいをまろやかにしたり、素材の味を引き出すなど、さまざまな効果が期待できます。
さらに、赤ワインや白ワインをマリネ液として利用することで、赤ワインならタンニンによる肉の軟化効果、白ワインは酸による殺菌作用などが期待できるなど万能調味料でもあるのです。
また、嬉しいポイントとしてワインを使った料理はワインに合うため、ペアリングにこだわる方には特におすすめの利用方法といえるでしょう。

・ワインボトルをインテリアとして利用する


ワインボトルはインテリアとして利用することも可能です。
おしゃれな形状をしていることから花瓶に使ったり、アロマを楽しむディフューザーの一部として利用したり、さまざまな利用方法が考えられます。
また、ワインの銘柄を並べてコレクションとすることもできるなど、飲みきった後でも利用することができるメリットも見逃せないポイントです。

・買取に出す

買取に出す
ワインを飲まずに未開封のまま保存している、もう少しだけしか残っていないから捨てて空き瓶にする。こういった場合、「ワインを買取に出す」といった方法もおすすめです。
有名銘柄のワインなどは高く査定されるため、驚くべき価格になる可能性があります。
例えばこれら銘柄は高価買取が期待できます。
・ロマネコンティ エシェゾー 2014


・シャトー・ラフィット・ロートシルト 2006
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・スクリーミング・イーグル カベルネソーヴィニヨン 1993年

さらに、空き瓶であっても買取対象となり、希少価値の高い上記のようなワインであれば空き瓶であっても高価買取が期待できるでしょう。

ワインを飲まないまま放置する、捨ててしまうのではなく、買取といった方法も頭に入れておきましょう。
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ワインが飲めない状態とは?

ワインが飲めない状態とは?
ワインには賞味期限がないとお伝えしてきましたが、中には飲めなくなってしまうワインもあります。ここからは、飲めない状態のワインについて解説していきます。

・異常な目減り

熟成が長く進んでいるワイン(または、ただ古いワイン)の場合、コルクの僅かな隙間から液体が蒸発していきます。
とくに数十年以上熟成を経た高級ワインは目減りすることは仕方がないとされていますが、その目減りが多過ぎるのは危険です。目減りのないワインはボトル・ネック部分まで液体が残っていますが、それがトップ・ショルダー、アッパー・ショルダーと少しずつ目減りしていきます。
アッパー・ショルダーまでであれば熟成ワインとして問題ないといわれているものの、それ以下、ミッド・ショルダーやロー・ショルダーはワインがかなり劣化している恐れがあるといわれています。ミッド・ショルダーは、まだ大丈夫なワインがありますが、ロー・ショルダーまで目減りしているワインは避けた方が無難でしょう。

・臭いがおかしい

ワインの臭いがおかしいと感じた場合、劣化している恐れがあるため避けるべきでしょう。例えば、細菌が入り込んだ、何らかの微生物汚染によってカビが発生した、異臭のもとが生成されたといった可能性があるからです。
しかし、一部で亜硫酸塩などを一切利用せずにナチュラルな造りをするワインもあり、異臭と思われるフレイバーがあえて美味しさを生み出すといったシチュエーションもあります。しかし、明らかに違和感のある臭いがした場合は避けるべきです。

・ブショネ

ブショネとは、コルクにトリクロロアニソールという物質が生成された結果、カビ臭いにおいをワインに与えてしまうことをいいます。
近年、天然コルクのワインが減少しているため少なくなってきてはいますが、それでも高級ワインや古いワインなどには多く発生しており注意が必要です。
濡れた段ボール、放置された雑巾など、不快臭と共にワイン本来のアロマが感じられないため、ワインの香りに違和感を感じたら飲まないようにしましょう。

・液漏れしている

未開封のワインから液漏れが発生している場合、劣化している可能性が高いので注意が必要です。液漏れの原因は瓶詰め時のミスや配送中のトラブル、急激な温度変化によるワインの変質でなど、さまざまな要因があるといわれています。
また、強い乾燥状態にあったワインを横に寝かしている際、コルクが収縮して漏れてきた可能性もあるでしょう。液漏れしているということは、ワインに何らかの異変が起こっている。また、空気中の酸素とかなりの時間接触している可能性が示唆されます。
長期間、液漏れが発生していることがわかった場合、そのワインは口にしないことをおすすめします。

まとめ

ワインには賞味期限がありません。そのため、正しく保存していれば飲めなくなってしまうことはないでしょう。しかし、一方で「美味しく飲める、飲み頃」は存在します。
とくに熟成が可能な高級ワインの場合、その飲み頃を外すことなく正しい期間に抜栓したいもの。
ワインを正しく保存・熟成したいという方は、ぜひ本記事を参考にご自身の日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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