“サントリーウイスキー山崎”と耳にするだけで興奮するウイスキー好きにとって、その中でもなかなか目にすることがないであろう逸品を買い取ることができました。
その逸品とは“
オーナーズカスク 山崎蒸溜所 1998 ”です。オーナーズカスク 山崎蒸溜所 1998が
高い評価を得ている理由、特徴的な販売方法、戦略を紹介 いたします。
オーナーズカスク 山崎蒸溜所1998とは
“オーナーズカスク”という名前が示すように、この商品は「
樽売り 」です。
カスクとは樽という意味でサントリーが日本で初めて手掛けた販売方法 でした。
販売期間は2004年から2010年までされ、年によって販売される数量(樽数)に変動がありましたが、
山崎ブランドとしては年間60樽程度が“オーナーズカスク”として用意 されいたようです。
樽単位での販売と言っても現物はボトル入りの状態で届けられます。
購入した多くは法人で、百貨店や量販店が自社でしか買えない限定品として再販 していました。また中には株主優待の贈答品などとしても利用されていました。
価格は希少性ということだけでなく、製造年、熟成年数、熟成樽によっても異なります。今回の商品のラベル表記を見ながら、高価買取の理由について整理してみました。
オーナーズカスク 山崎蒸溜所 1998が高値取引される理由
製造年について
この商品は1998年に製造されました。山崎10年が1995年に発売され、日本発のシングルモルトウイスキーが注目され始めた時期に作られたものです。基本的にウイスキーやブランデーは製造年の古いものほど高値で取引されます。
熟成年数について
シングルモルトウイスキーは蒸溜ののち樽詰めされ年月を重ねます。基本的にはこの期間が長いものほど高値になります。
この商品が瓶詰めされたのは、BOTTLE IN 2010と記載がみえることから2010年 だと分かります。 つまり1998年製造され樽詰めから熟成され、そして2010年瓶詰め、12年熟成のシングルモルトです。製造年が古くても熟成期間の短いものは、樽の持つフレーバーがモルトに移らないため高値につながりません。
樽の酒類について
多くのシングルモルトウイスキーは異なった種類の樽熟成を経ることで個性が際立ちます。樽材の違い、シェリー樽やバーボン樽といった以前使われていた種類の違い等です。
今回の商品はラベルに“
HOGSHEAD ”と記載されています。この
ホッグスヘッドとはバーボン樽を解体して樽材を追加することで容量を増やした樽 の事で、材質の多くはアメリカンホワイトオークです。HOGとは豚の事で、その大きさが豚の頭程度だということから由来しています。
ウイスキーの本場、スコットランドやアイルランドで貯蔵されるウイスキーのほとんどが、このサイズの樽で熟成されています。つまりもっともウイスキーらしい環境(樽)で熟成を重ねたウイスキーです。
この樽の他にも、シェリー樽、ミズナラ樽 で熟成された同シリーズもあり、それぞれ高値で取引されています。 いずれも個性的な味わいがウイスキー通を唸らせていますが、ウイスキーキャリアのある方ほど“HOGSHEAD”を支持されています。
サントリーシングルモルトウイスキー山崎とは
シングルモルトウイスキー「サントリー山崎」は1984年3月14日に誕生しました。
当時日本に流通するウイスキーはブレンデッドウイスキーが主流 で、原酒100%のシングルモルウイスキーを楽しむ層は限られていました。しかし
二代目マスターブレンダーであった佐治 敬三氏は「日本を代表するシングルモルトウイスキーをつくりたい 」と思い立った のです。
シングルモルトウイスキーの定義は、ひとつの蒸溜所で作られる原酒のみを組み合わせたもの。つまり作り手だけでなく蒸溜所の気候風土などが個性となって色濃くウイスキーに反映されます。
製造の地として選ばれた場所は、古くからサントリーウイスキーを生み出してきた”山崎蒸溜所”でした。
そこで数え切れないほどの原酒を試飲し、これまでにない理想の味わいを追求しました。そして
1984年3月14日、サントリーとしても初めてのシングルモルトウイスキー山崎 が誕生 します。
1995年にはエイジング=酒齢を掲げた”山崎10年”が発売されると、当時はウイスキー受難の時代であったにも関わらず大きな反響を呼びました。さらにエイジングを重ねた商品や限定品などもリリースされ、のちに
国際的なコンペティションでも大きな賞を多数受賞 する事になりました。それまでの限定された人気から、新商品が出ると即完売、次第にオークションで高額取引される存在になって行きました。
このような
過熱気味の人気は品薄を呼び、一部の商品では終売という事態に 陥ってしまいました。そして
現在のラインナップはエイジング表記のない”ノンエイジ”(ノンヴィンテージ)と呼ばれるものと、12年・18年・25年の4タイプのみ となっています。
お酒買取専門店 リンクサスが高値買取できる理由
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まとめ
このオーナーズカスクシリーズは山崎蒸溜所だけではなく
白州蒸溜所のものも発売されていましたが同様に2010年終売 しています。原酒不足が原因ですが、現在仕込んでいる原酒たちが熟成を経た近い将来に、また嬉しいニュースが届くかも知れません。
2020年は
山崎55年が300万円で発売されるという大きなニュース になりました。数年後にはオーナーズカスクシリーズが目を覚ます頃かも知れません。リンクサスではそのような情報をつかんだら随時お知らせしたいと思います。