
お酒の転売は、無免許で繰り返し売った時点で酒税法違反になります。免許を受けずに酒類の販売業をした場合の罰則は、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です〔酒税法第56条第1項第1号〕。一方で、家庭で不要になったボトルを手放すだけなら免許は要りません。
分かれ目は「継続して販売しているか」の一点にあります。この記事では、免許が要る場合と要らない場合の境界、無免許販売の罰則、ネット出品で扱えるお酒の範囲、確定申告の基準までを、国税庁の資料をもとに順番に確認していきます。読み終わる頃には、手元のボトルをどう手放すべきかを自分で判断できるようになります。

同じ「お酒を売る」でも、免許が必要になるかどうかは手放し方で変わります。国税庁は、フリマサイトやインターネットオークションのような形態であっても、継続して酒類を出品し販売を行う場合には酒類の販売業に該当し、販売業免許が必要だと示しています〔国税庁 お酒に関するQ&A 販売業免許関係 Q5〕。
逆に、自分の飲用目的で買った酒や人からもらった酒のうち、家庭で不要になったものを出品する場合は、通常継続的な販売にあたらないため免許は要りません。まずは自分がどの行に当てはまるかを確かめてください。
| 手放し方 | 酒類販売業免許 | 古物商許可 |
|---|---|---|
| 買取店の査定に出す | 不要 | 不要 |
| 家庭で不要になったお酒を単発で出品する | 不要 | 不要 |
| 仕入れたお酒を繰り返し売る | 必要 | — |
| 空き瓶を繰り返し仕入れて売る | 対象外(酒類ではないため) | 必要になる場合がある |
ここで多くの人がつまずくのが「儲けが出ていなければ趣味の範囲」という思い込みです。国税庁のリーフレットには、酒類を継続して販売する行為は、それが営利を目的としているかどうか、販売先が特定か不特定かにかかわらず酒類の販売業に該当する、と明記されています〔国税庁 フリマサイト等に酒類を出品される方へ〕。赤字だったから見逃される、という理屈は通りません。

酒税法は、酒類の販売業をしようとする者に対し、販売場ごとにその所在地の所轄税務署長から販売業免許を受けることを義務づけています〔酒税法第9条第1項〕。この免許を受けずに酒類の販売業をした場合、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が定められています〔酒税法第56条第1項第1号〕。
「懲役」と書かれた解説記事を見かけますが、刑法改正により拘禁刑へ移行しているため、現行の条文は拘禁刑です。細かい違いに見えても、罰則が実在するという事実は変わりません。
ここで一番損をするのが、判断に迷ったまま自己流で出品を続けてしまうケースです。売れるかどうかを確かめたいだけなら、免許の要らない買取査定で先に価値を知るほうが早く、リスクもありません。
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継続的にお酒を売ると決めたなら、免許を先に取るのが順番です。酒類販売業免許は販売先によって卸売業免許と小売業免許に分かれ、個人が消費者へ売る場合は小売業免許が対象になります〔国税庁 お酒に関するQ&A Q6〕。
| 免許の種類 | できること |
|---|---|
| 一般酒類小売業免許 | 販売場において、原則としてすべての品目の酒類を小売できる(通信販売を除く)。同一都道府県内や販売場の近隣市町村の消費者を相手にする場合は、インターネットを使ってもこちらの対象になる |
| 通信販売酒類小売業免許 | 2都道府県以上の広範な地域の消費者等を対象に、カタログやインターネットで条件を提示して通信販売できる。ただし扱える酒類の範囲が限られる |
免許を受けるには税務署へ申請書を提出し、法律の遵守状況、経営の基礎の状況、販売設備の状況などの審査を通る必要があります〔国税庁 お酒に関するQ&A Q6・Q7〕。思い立ってすぐ売り始められる制度ではありません。
ここが転売を考える人にとって一番の落とし穴です。通信販売酒類小売業免許で販売できる酒類の範囲は、前会計年度の品目ごとの課税移出数量がすべて3,000キロリットル未満である酒類製造者がつくる国産酒類と、輸入酒類に限られています〔国税庁 通信販売酒類小売業免許申請の手引〕。
国税庁はこの範囲を、地酒や輸入酒など一般の酒販店では通常購入することが困難なものと説明しています〔国税庁 お酒に関するQ&A Q8〕。つまり、大手メーカーが全国へ出荷している国産ウイスキーは、免許を取っても通信販売の対象になりません。転売の花形とされる銘柄ほど、この壁に当たります。
中身のない空き瓶は酒類ではないため、酒類販売業免許の対象から外れます。ただしバカラのクリスタルボトルのように、瓶そのものにコレクション価値が認められているものがあり、これを仕入れて繰り返し売買する営業には古物営業法にもとづく都道府県公安委員会の許可が関わってきます。
自宅にある空き瓶を買取店に引き取ってもらう分には、許可も免許も要りません。空き瓶・バカラの買取は専門の査定対象になっており、ロマネコンティの空き瓶の売り方も別記事にまとめています。

メルカリやヤフオク、Amazonといった場所でお酒を売っていいのかは、検索でもよく調べられている論点です。答えは、単発なら問題なく、継続するなら免許が要るという一点に尽きます。出品先がどこであっても、この判断基準は変わりません。
国税庁も、インターネット上にホームページを開設して継続的に酒類の販売を行おうとする場合は酒類の販売業に該当し、販売業免許を受ける必要があると示しています〔国税庁 お酒に関するQ&A Q8〕。売り場が個人向けのフリマアプリであっても、扱いは同じです。
もうひとつ現実的な問題があります。個人間の取引では、届いた酒が割れていた、ラベルが写真と違うといったトラブルの責任を出品者が負うことになります。梱包と発送の手間、値下げ交渉、入金までの待ち時間まで含めて考えると、手取りが思ったほど残らないことも珍しくありません。売り先ごとの違いはいらないお酒が売れる場所の比較とリサイクルショップでのお酒買取の流れで確認できます。

免許の次に見落とされるのが税金です。会社員として給与を受けている人は、給与所得と退職所得以外の所得の合計額が20万円を超えると確定申告が必要になります〔国税庁 No.1900〕。売上ではなく、経費を引いたあとの所得で判定する点に注意してください。
インターネットのオークションサイトやフリマアプリを利用した個人取引による所得は、一般的に雑所得に該当します〔国税庁 No.1906〕。同じページには、生活の用に供している資産の売却による所得は非課税である旨も示されています。家にあった不要品を手放しただけなら、税金の心配は基本的に要らないという整理になります。
申告が必要なのに出さなかった場合、本来の税額に加えて無申告加算税や延滞税が課されます。会社に副業が知られたくないという理由で申告を避けるのは、いちばん高くつく選択です。

転売の対象になりやすいお酒には共通点があります。生産量を急に増やせない銘柄に、国内外の需要が集中しているという構図です。ウイスキーが代表格なのは、原酒に長い熟成期間が必要で、人気が出てからでは供給を増やせないという事情によります。
ウイスキーは穀物からつくる蒸留酒で、賞味期限が設定されていません。未開封であれば何十年も前のボトルに価値が認められることもあり、保管しやすいお酒として扱われてきました。終売や品薄が発表された銘柄は市場価格が定価を上回り、買取査定でも高値がつきやすくなっています。
ただし、未開封でも液面低下や変色は進みます。持ち続ければ値上がりするという発想は、状態が保たれている前提でしか成り立ちません。銘柄ごとの傾向はジャパニーズウイスキー買取ランキング高い順8選にまとめています。
国産でも、抽選販売でしか手に入らない銘柄は市場価格が定価を超えます。焼酎では森伊蔵・魔王・村尾のいわゆる3M、日本酒では十四代が代表です。焼酎はウイスキーと同じ蒸留酒で状態を保ちやすい一方、日本酒は醸造酒のため風味の変化が早く、古くなると買取が難しくなる場合があります。
日本酒に賞味期限の表示義務はなく、ラベルには製造年月が記載されます。期限が書かれていないことと、いつまでも価値が保たれることは別の話です。売ると決めた日本酒は、他のお酒より早めに動くほうが安全になります。

免許の取得、在庫の保管、確定申告、トラブル対応まで自分で背負うのが転売です。手元の数本を手放したいだけなら、買取査定のほうが手間もリスクも小さくなります。遺品整理で出てきたお酒、頂き物のボトル、コレクションの整理は、まさにこちらの入口です。
一方で、どれだけ準備しても値段がつかないお酒もあります。買取は再販を前提とするため、次のようなボトルは対象外になりやすいと考えてください。
当日に必要なものは、売りたいお酒と本人確認書類の2つだけです。本数が多い場合や重いボトルが混ざっている場合は、運搬中の破損を避けられる出張買取や宅配買取が向いています。高く売れるお酒の条件は高く売れるお酒と買取できないお酒の違いにも整理しました。
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お酒の転売が違法になるかどうかは、継続して販売しているかどうかで決まります。無免許で酒類の販売業をした場合の罰則は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金で、営利目的かどうかも販売先が特定か不特定かも関係ありません。本数や回数の具体的な基準は公表されていないため、繰り返し出品している時点で危うい領域に入っていると考えるのが安全です。
免許を取る道を選んでも、通信販売で扱えるのは課税移出数量が3,000キロリットル未満の製造者がつくる国産酒類と輸入酒類に限られます。山崎や響のように大手メーカーが全国へ出荷している国産ウイスキーは、そもそもこの範囲から外れます。加えて会社員なら所得20万円超で確定申告が必要になり、手間は増える一方です。
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継続して酒類を出品し販売する場合は酒類の販売業に該当し、販売業免許が必要です。免許を受けずに販売業をすれば酒税法違反となり、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が定められています。一方で、自分の飲用目的で買った酒や人からもらった酒のうち、家庭で不要になったものを手放すだけなら免許は必要ありません。
本数や回数の具体的な基準は公表されていません。国税庁が示しているのは継続して酒類を出品し販売を行う場合という基準だけです。何本ならセーフという数字を掲げている情報には公的な裏づけがないため、繰り返し出品している時点で危うい領域に入っていると考えるのが安全です。
酒類を継続して販売する行為は、それが営利を目的としているかどうか、販売先が特定か不特定かにかかわらず酒類の販売業に該当します。国税庁のリーフレットにも同じ内容が明記されており、赤字であることは免許が不要になる理由にはなりません。
家庭で不要になったお酒を出品するような、通常継続的な販売に該当しない場合は販売業免許は必要ありません。ただし出品ルールはサービスごとに異なり、酒類の扱いを制限している場所もあります。運営のガイドラインを確認したうえで出品してください。
通信販売酒類小売業免許で販売できるのは、前会計年度の品目ごとの課税移出数量がすべて3,000キロリットル未満である酒類製造者がつくる国産酒類と、輸入酒類に限られます。大手メーカーが全国に出荷している国産ウイスキーはこの範囲に入らないため、免許を取っても通信販売の対象にはなりません。
給与を受けている方は、給与所得と退職所得以外の所得の合計額が20万円を超えると確定申告が必要です。ネットオークションやフリマアプリを利用した個人取引による所得は一般的に雑所得に該当します。判定するのは売上ではなく経費を差し引いたあとの所得です。
中身のない空き瓶は酒類ではないため、酒類販売業免許の対象から外れます。ただし仕入れて繰り返し売買する営業には、古物営業法にもとづく都道府県公安委員会の許可が関わります。自宅の空き瓶を買取店に引き取ってもらう分には、許可も免許も必要ありません。
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最終更新:(リンクサス 今井一輝 監修)。法令・買取の条件は変更される場合があります。






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