1815年から続くブルゴーニュの名門
コント・リジェ・ベレールは、ブルゴーニュの名門ドメーヌの一つです。1815年創業と、非常に長い歴史を持っています。
ヴォーヌ・ロマネ村に位置するドメーヌであり、
ロマネ・コンティの生産者であるDRCと並んで、ワイン好きには知らない人はいないほど有名な造り手としてその名を馳せています。
元々はナポレオンの下で軍人として仕えてきたという由緒あるリジェ・ベレール家。将軍であったルイ・リジェ・ベレール氏が初代となり、1815年にドメーヌを設立したのが始まりです。
当時は60ヘクタールもの畑を所有する巨大ドメーヌであり、ラ・ターシュやシャンベルタンといった超有名畑をいくつも手がけていました。
しかしリジェ・ベレール家のワイン造りはそのまま順風満帆であったわけではありません。相続問題などのトラブルもあり、所有していた畑は分割されてしまうこととなります。結果として幾つかの畑を手放すこととなり、また手元に残った優良な一級畑についても、ブドウ栽培や醸造といった工程をネゴシアンたちに任せることとなっていました。つまり畑こそ上質であったものの、かつてのような規模の大きなドメーヌというわけではありませんでした。
このような中で、リジェ・ベレールのワイン造りを変えたのがルイ・ミッシェル・リジェ・ベレール氏でした。7代目当主である彼は、軍人になる道を選ばずブドウ栽培家、そしてワイン生産者となる道を選択します。他者への委託ではなく、
自らが自社畑を管理しワインづくりを行うことを決意します。こうして生まれたのが、今愛されている「ドメーヌ・デュ・コント・リジェ・ベレール」です。ドメーヌ元詰の初ヴィンテージは2000年にリリースされ、そこからいくつもの進化を遂げていくことになります。
果実香と樽香を贅沢に感じる官能的な仕上がり
ルイ・ミッシェル・リジェ・ベレール氏は、ブルゴーニュの神様と呼ばれていたアンリ・ジャイエ氏などから指導を受けます。技術を磨きあげ、丁寧で緻密な作業でのワインづくりを手掛けていきます。
ビオディナミを実践したワインづくりで、また
畑を耕すのにも機械を使わないという自然派への徹底ぶりです。畑仕事に重点を置くことで、まずは自らが所有する畑を上質なものにしていくことから始めました。
2000年の初ヴィンテージリリース後は、グラン・クリュである
「ラ・ロマネ」や
「エシェゾー」、プルミエ・クリュの
「レ・スショ」「ブリュレ」などを順にリリースしていきます。近年は単独所有の畑も増えており、ワイン造りも常に進化しています。
そんなコント・リジェ・ベレールのワインは、
ピノ・ノワールの魅力を最大限に活かした芳醇な果実の香りと樽の香りで、非常に贅沢かつ官能的な印象を与えるものとなっています。果実香と樽香の調和が美しく、何年先にでも開栓するのを楽しみにできる仕上がりです。
ラ・ロマネを単独所有している
コント・リジェ・ベレールを語る上では「ラ・ロマネ」は外せません。こちらは
コント・リジェ・ベレールの単独所有畑、いわゆるモノポールと呼ばれるものです。
ラ・ロマネは
コート・ド・ニュイ地区ヴォーヌ・ロマネ村に位置する特級畑(グラン・クリュ)で、面積はわずか0.85ヘクタールです。フランスの原産地呼称アペラシオンの中で最も最小の面積であり、生産されるワインはとにかく希少なものとなっています。
元々ラ・ロマネの区画は、15世紀まで
ロマネ・コンティと同じ区画だったと言われています。しかしのちに分断され、ラ・ロマネをコント・リジェ・ベレールが所有、ロマネ・コンティをDRCが所有することとなりました。
土壌は粘土と泥灰岩混じりの石灰岩で、ロマネ・コンティに近いものがあります。ただしロマネ・コンティよりも斜面が急で、粘土質がやや少なめという違いもあります。
そんなラ・ロマネは
ピノ・ノワール100%の赤ワインとして作られます。コント・リジェ・ベレールのこだわりがとにかく詰まった仕上がりで、丁寧さが生み出す複雑さ、ブドウのポテンシャルから生まれる華やかさが印象的です。長期熟成に向いているワインであり、飲み頃を迎えるのが10〜30年後になるとも言われています。
コント・リジェ・ベレールのラインナップは?
コント・リジェ・ベレールは再興した際には所有畑がわずか3ヘクタールほどに限られていました。しかし近年は、9ヘクタールほどを所有するようになり、一流と呼ばれるワインを多く生み出しています。
前述したラ・ロマネが特に有名ですが、人気ワインはもちろんそれだけではありません。特級畑エシェゾーやその他のプルミエ・クリュも素晴らしい品質となっています。
- ・ラ・ロマネ・・・コント・リジェ・ベレールの代表作。単独所有のグラン・クリュで生産量は年間わずか4,000本ほど
- ・エシェゾー・・・ブルゴーニュの最高位と言われるグラン・クリュで、古樹が生み出す濃密さ、エネルギッシュな味わい。これからさらに価値が上がると予想されている
- ・レ・スショ・・・ヴォーヌ・ロマネ村のプルミエ・クリュで、明るくてしなやか、優雅さを感じる上品な味わい
- ・オー・レニョ・・・ラ・ロマネに隣接するプルミエ・クリュの一つ。ミネラル豊富でまっすぐ、力強い味が魅力
- ・クロ・デ・グランデ・ヴィーニュ・・・ニュイ・サン・ジョルジュのプルミエ・クリュでコント・リジェ・ベレールの新たなモノポール。2012ヴィンテージよりリリース、赤も白もある
- ・クロ・デュ・シャトー・・・コント・リジェ・ベレールのモノポールの一つ。シルクのような舌触りで人気を集める村名ワイン
- ・ラ・コロンビエール・・・古樹が生み出す気品のあるワイン。村名クラスだが、ロマネ・コンティに近い地層と言われる好立地の区画
コント・リジェ・ベレールの価格はどのくらい?
コント・リジェ・ベレールのワインは上質な畑のものが多く、さらに生産量が少ないことから高額取引されています。ワインはヴィンテージによっても価格が変わりますが、
「ラ・ロマネ」なら100万円前後の価格となります。長期熟成型のワインなので、年月が進むほどさらに高額取引になることが見込まれています。
またエシェゾーなど、その他の特級畑も数十万円単位での取引となります。40〜50万円ほどの値がつけられているようなボトルもあります。
プルミエ・クリュや村名クラスのワインになると、1本10万円弱ほどで買えるケースもあるでしょう。それでも高級品であることには変わりありません。特に
クロ・デ・グランデ・ヴィーニュは単独所有ということもあり、絶大な人気を集めています。
コント・リジェ・ベレールは希少性が高く高額買取に
コント・リジェ・ベレールのワインはラ・ロマネを筆頭に非常に希少なものが多く、
買取シーンでも高額買取の対象となります。長期熟成型のブルゴーニュワインとなるので、時間が経てば経つほど価値が上がると見込まれています。またドメーヌそのものが近年自社畑を復活させたということで、これからさらに知名度が高まり、価格が上がる予想でもあります。
コント・リジェ・ベレールのワインを高く売るためには、正しい知識による査定が必要になるでしょう。お酒買取専門店リンクサスのワイン買取なら、プロの知識を持ったスタッフが丁寧に査定を行うのでぜひお任せください。